■「冷凍ご飯を作れば朝炊かずに済む」”まとめ炊き”はバタバタ回避のための秘策
ーー1升4号のご飯を炊くとき、どのようなラインアップで、どのくらいの時間をかけて行うのでしょうか?
「動画では、もち麦ご飯、焼きおにぎり、キノコご飯、さつまいもご飯の4種類を作りました。おにぎりにすると、3合で約10~12個分作ることができます。時間は、浸水まで全て終えておくと約3時間程です。時間だけ考えると長いですが、作り置きと並行して効率よく行っています」
ーー何日ぐらいで食べきっていますか?
「母と私の2人分で、朝はおにぎり1個、昼はラップご飯×2個の分量で、2週間程度で食べきります。おにぎり型に詰めているのは朝ご飯用、ラップで包んでいるのは全てお弁当用のご飯と分類しています。夜ご飯は炊きたてを食べたいので、別で炊いています」
ーーどのような理由から、まとめ炊きの生活にたどりついたのでしょうか?
「最初はお弁当作りがめんどくさいという所からでした。毎朝ご飯を炊くのが苦痛になり、『冷凍ご飯(白ご飯)を作れば朝炊かずに済むぞ!』という単純な理由からです。
仕事前のバタバタする朝の時間にゆとりを持てるようになった喜びを知り、もっと効率のいい方法はないのか→冷凍おかずのように冷凍ご飯のストックをしたらいいんだ!→毎週炊くのもめんどくさいな→2週間分まとめよう!という流れに落ち着きました。さらに私はお弁当のご飯に白ご飯を入れ続けるのが飽きてしまったので、炊き込みご飯や焼きおにぎり等多数の種類を冷凍保管する方法に変わっていきました」
ーー「作り置き後の冷凍庫がパンパンになるから真似できなさそう…」という声もありましたが、どのようにスペースのやりくりをしていますか?
「できるだけシンデレラフィットさせられるよう、仕切りを使ったり、隙間を上手につかったり、まとめられる食材はジップロックに入れる等の工夫をしています。
私の場合は作りすぎなのですが、週末にまとめて作るので、週明けの冷凍庫は常にパンパンで、新しい冷凍をする時は入れる隙間を探さないといけないくらいです(笑)。買い物は週1のみにしていて、平日に冷凍室に食材が増えることもなく、週末になるにつれて冷凍庫が空になっていくので不便に感じたことはありません。
■”味が落ちる”と言われても「この方法を変えようと思ったことはありません」
ーー「食べる分をちゃんと作っていることがえらい」「いろんな味をつくっていてすごい」という声もあれば、「ご飯の味が落ちるのではないか」「冷凍焼けする」など、動画を投稿すると少なからず否の意見も寄せられるとのこと。賛否の意見について、どうお考えですか?
「色々な方に見ていただければ、見ていただくほど、色んな意見があるということ。世代が変われば流行りが変わるように、それぞれの環境や価値観に違いがあるなと思っています。
実際に私は2週間で食べきっていますが、冷凍焼けが気になったことはありませんし、毎朝ご飯を炊くストレスから解放されました。朝に余裕を持てると自信を持って炊いているので、この方法を変えようと思ったことはありません。これはシンプルに、味よりもめんどくささが勝っているのかも…。2週間分まとめて炊くと冷凍庫が一時ご飯だらけになるのも事実で、母に『炊きすぎ!』と言われたこともあります。おそらく母は、もう少し少量で炊いてほしいと思っているはずです(笑)。親子でも意見は違います。こんな意見もあるんだと冷静にコメントを観れるのも、私がこの方法で『自分が楽になった!』と言い切れるからですね」
ーーお母さまからレシピや作り置きの方法等を教わってきたと明かされていますが、食や料理に対する考え方で、記憶に残っていること、心に刻まれていることなどエピソードがあればお聞かせください。
「私が子どもの頃から、私の母は手作りのスイーツやパン等色々な食べ物を作って待っていてくれる姿は私の自慢でした。『ゆりんちゃんの家に行きたい!』と言ってくれる友達の多くがまさかの母狙い(笑)。
高校生のお弁当最終日には、お弁当箱を開けるとお弁当を食べてくれてありがとうと感謝のメッセージつきでした。私がまだ小さい頃はできる限り家族で食卓を囲もうとしてくれたのも母のこだわりです。今は便利な時代になり色々な場面でAI等自動化が進んでいますが、母からの手作りは人から人へ繋ぐ、幸せのバトンを受け取っていると思っています。私もしっかり大切にしていきたいです」
ーー今後レシピ等の発信をすることで、どんなことを伝えていきたいですか?
「自分の苦手な事も方法を変えて自分に合った方法を見つければ、毎日の暮らしを少しでも快適に過ごしながら自分を満たす時間を増やせること。
祖母や祖父が亡くなってから話したいこと・聞きたいことがたくさん合ったなと後悔しているので、いつか終わってしまう家族との何気ない時間を少しでも大切にするきっかけになること。そして同じような毎日を過ごしているようでも、実は毎日の何気ない時間に小さな幸せがたくさん詰まってるんだという事を親子レシピと共に伝えていきたいです」