パラリンピックよりも長い歴史を持つデフリンピックは、“ろう者”のアスリートが集うスポーツの祭典。
体育館で練習が行われていたのは、聴覚に障がいのある人が行う「デフバレーボール」。この競技でデフリンピックに出場するのが、社会人1年目の22歳で日本代表が誇る双子のエース、梅本綾也華選手と沙也華選手だ。
日本代表のキャプテンでもある姉の綾也華選手はミドルブロッカー、妹の沙也華選手はレフトとしてチームを引っ張っており、プレーを見学した駒場と内海はその迫力に圧倒される。梅本姉妹の聴力は、補聴器をつけてもわずかに聞こえる程度だという。ミルクボーイの2人は音を遮断するイヤーマフをつけて、実際にデフバレーを体験する。
両親がデフバレーの元日本代表だった影響から、小学校1年生の時に競技を始めた梅本姉妹。今や日本代表となり、休日は“推し活”でリフレッシュするなど今どきの女の子な一面も見せる。順風満帆なように見えるが、バレーボールの強豪・履正社高校に入学し、“聴者”とともに過ごした高校生の頃には辛く苦しい時期もあった。手話通訳士がいない中、授業についていけず、部活動では先輩に怒られていることは表情で伝わってはいても、何を言われているかわからない。姉妹はその挫折をどうやって乗り越えたのか。そして、デフリンピック東京大会という夢の舞台に向かって努力を続ける姉妹が、多くの人々に知ってもらいたいこととは。
スタジオでは、ミルクボーイが「耳の不自由な方も楽しめる“24時間テレビオリジナル漫才”」を披露する。おなじみの「あのネタ」が驚きの進化を遂げる。
「音のない世界で羽ばたく姉妹」は31日午前11時24分頃~午後0時24分頃の枠で放送予定。
【コメント】
■駒場孝
最初に体育館に入った時は、普通のバレーと何も変わらないのに、それぞれ皆さん手話でやってるので、まず驚きました。そして、姉妹の今までの努力と、言えないくらいしんどかったこともあったんやろなっていうのが伝わってきました。何より「弱い自分に負けたくない」とずっと言っておられたんで、自分らもどうしても弱い方に流されがちなところがあるので、そこをちょっと改めて考え直させてもらい勉強させてもらいました。ほんまに年下と思えないくらいの偉大さを感じました。手話に対してもすごく興味が湧きましたのでそういうことももっと考えていきたいなと。とりあえず放送本番は僕たちの「オリジナル漫才」で笑ってもらえるのが一番ですけど、長い目で見ると、手話のこともちょっと考えていきたいなと思いました。
■内海崇
バレーをしている時は、ニコニコして明るい感じでしたけれども、今まで大変やったこととかを思い出されて感極まっていらっしゃったんで、相当努力してきたんやろうなっていうのが一瞬で伝わってきました。双子だからこそ乗り越えられたっていうのもめっちゃ伝わってきたんで、ちょっとグッときましたね。そして、本当にバレーが好きなんやなと思いましたね。