美容医療の第一人者として知られる高須克弥氏(80)が、6年ぶりとなる新刊『高須の遺言』(講談社)を10月8日に発売する。2014年にガンを発症し、現在は全身に転移した病と闘う高須氏が、集大成として“最期の言葉”をつづった一冊だ。


 「“今日は死ぬのには良い日だな”って思ったらその日でいいんです」。

 1945年、第二次世界大戦中の防空壕で生まれた高須氏の人生は、100億円の借金や行政からの妨害、仲間の裏切りなど数々の困難に満ちていた。一方で、周防郁雄氏や郷ひろみといった各界の著名人との交流、妻・シヅや現在のパートナーである漫画家・西原理恵子との出会いも大きな転機として描かれている。

 また、2020年に社会を揺るがせた「愛知県知事リコール署名偽造事件」では、河村たかし名古屋市長とのやり取りから現在の関係までを包み隠さず語る。そのほか「地面師詐欺未遂事件」や「空き巣事件」といった数々のトラブルにも巻き込まれてきたエピソードを初めて明かしている。

 高須氏は「この間、病院で検査をしたら検査した部分の全部からガンが見つかった。でも、僕は“死ぬこと”は怖くないんです。今までの人生に起きたすべてのことは必然だったし、このガンという病気も生きていれば自然なこと」。

 「僕の人生は人よりも多少、大なり小なりいろんなことがあった。成功も失敗も偶然のことだけど、80年という時を経ていま後世に残したい言葉を見つけたのでここに記しました。僕が自分で綴る最後の作品です」とコメントを寄せている。

 高須克弥(たかす・かつや)1945年愛知県生まれ。
医師(美容外科・整形外科・形成外科)。昭和大学医学部卒業。昭和大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。昭和大学医学部・客員教授。浄土真宗(真宗大谷派)僧侶。

 ほかに肩書としてタレント、文筆家、篤志家、芸人、馬主、フリーメイソンなど。1976年「高須クリニック」を開設。現在は東京・名古屋・大阪・神奈川に5つのクリニックを展開。2014年からガン闘病中。
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