今作は、独特の感性を持つがゆえに何事にも臆病で不器用な主人公が、少子化による共学化で揺れる私立高校にスクールロイヤー(学校弁護士)として派遣され、法律や校則では簡単に解決できない若者たちの青春に、必死に向き合っていく学園ヒューマンドラマ。脚本家・大森美香氏によるオリジナル作品。ドラマタイトルの略称は『ぼくほし』。
主人公の白鳥健治(磯村)、良き理解者となるヒロイン・幸田珠々(堀田真由)、理事長・尾碕美佐雄(稲垣吾郎)、さらに生徒や教員たちが、現代の学校が抱えるリアルな問題をめぐる繊細で温かな物語をつむいできた。
撮影は、神奈川県三浦海岸沿いの某所、おばあちゃんと健治が暮らす家でオールアップ。夜は深まり星空が輝きを増す中、磯村が最後のカットを撮り終えた。スタッフから「夜空に輝く星のように、ひわんひわんと温かく、みんなを先導してくださった、我らが座長!白鳥健治役、磯村勇斗さん、オールアップです!」と告げられると、前日に先にクランクアップしていた堀田が花束を持ってサプライズ登場。堀田が「近所だから」と冗談を言い場を和ませると、磯村は「こんなに幸せな現場ってあるんだろうか。僕の役者人生にとって宝物になりました」と感謝を伝え、撮影を締めくくった。
■白鳥健治役・磯村勇斗 コメント
撮影開始の頃から自分にプレッシャーをかけていたこともあって、まずは無事に全部撮り切ったという安心感があります。約3ヶ月半の撮影期間、みなさんとともに本当に暑い大変な夏を過ごしてきて、明日もまたこのままみんなと集まって監督のジョークを聞くのかなと思ったりしていてまだ実感がわかないです。とてもあたたかい現場で、こんなに幸せな現場ってあるんだろうかと思うくらい、役者にとって芝居に集中できる環境を作っていただきましたし、プロフェッショナルでクリエイティブな皆さんと同じ方向を見て、一緒に作り上げることができたんだろうなと感じています。
■最終回あらすじ
生活指導と演劇部顧問から外され、学校を訴えるという山田(平岩紙)に、健治は裁判所が仲介し、話し合いで解決する労働審判を勧める。後日、残った私物を取りに学校を訪れた健治は、尾碕に屋上に呼び出され、21年前、健治の行動が原因で誠司(光石研)がへき地へ異動になったことを引き合いに、山田を手助けすることで健治が再び学校に不利益をもたらそうとしていると非難される。しかし、萎縮するどころか意外にも反論する姿勢を見せ、自ら山田の弁護人になることを決意する健治。
迎えた卒業式、裁判所へ行く山田を迎えに健治が学校へ行くと、鷹野(日高由起刀)や斎藤(南琴奈)たち3年生は、健治との久々の再会を喜び、進路を報告する。しかし、健治が山田を伴い慌ただしく学校をあとにすると、生徒たちは2人の行き先が気になり…。
学校側と山田の和解が困難を極めるなか、定年退職を迎えた誠司は広津家にやって来て、久しぶりに家族で食事をすることに。健治と誠司が学校について話し合っていると、そこに意外な人物たちが訪ねてくる。
舞台は学校から法廷へ。健治と尾碕、再びの対決の結末は…。そして始まったばかりの、珠々との恋の行方は?スクールロイヤーとして、法律や校則では簡単に解決できない学校の問題に立ち向かい、もがきながら自分の道を進み始めた健治。