映画『ひとくちめ』は、ヴィーガンの家庭で健やかに育った主人公が、中学生となり新たな友達と出会うことで、初めて肉を口にすることを迷い始めるというストーリー。親の教えと好奇心の狭間で、自分の価値観と初めて向き合う、揺れ動く心を繊細に表現した劉の演技が高く評価された。
ステージに上がり最優秀女優賞を受け取った劉は「この素敵な賞をいただけて、とてもうれしく思っております。この賞をいただけたのは私だけではなくて、監督をはじめとするスタッフの皆さんや共演者の皆さんのおかげだと思っております。
この作品に携われて本当に幸せでした。本当にありがとうございました」と挨拶。
つんく♂は、実際に劉が作中の主人公と同じ中学生と聞いて驚きつつ「まさに中2映画」と拍手を送っていた。
また映画『ひとくちめ』にて観客投票による賞「最優秀青春賞」、業界関係者の審査員投票による賞「審査員特別賞」も受賞し、トリプル受賞となった。「最優秀青春賞」で再びステージに上がった劉は「気を抜いていたので何も考えてなかったんですけど。まさかダブルで賞をいただけると思ってなくて、しかも監督じゃなくて(受け取るのが)私なんだっていう(笑)。すごく嬉しいです」と笑顔を見せた。
「審査員特別賞」では監督の石原周が登壇。「劉さんがこの壇上に上がっているを見るのが本当に嬉しかったので、私までこんな風にいられるのは嬉しいです」と挨拶し、「ちょっと青春の中でも苦めの映画なので、映画祭で選んでいただけるのはすごく嬉しいなと思います。本当にありがとうございます」と感謝を述べた。
●『TOKYO青春映画祭2025』受賞結果
■作品部門
グランプリ/『空は澄む』(監督:芳井勇気)
準グランプリ/『ピーク』(監督:岡田奈津美)
審査員特別賞/『ひとくちめ』(監督:石原周)
最優秀音楽賞/
『謝りたくて』(監督:加瀬百)
『毒と音楽』(監督:節田朋一郎)
最優秀青春賞/劉佳音(『ひとくちめ』)
■ショートショート&個人部門
最優秀女優賞/劉佳音(『ひとくちめ』)
最優秀男優賞/小川丈瑠(『ゆいとゆいと』)
アイドル賞/西玲名(『ピーク』)
最優秀助演賞/大久保藍(『延岡ホンダナユニバース』)
最優秀監督賞/木田祐揮監督(『エンドラン』)
最優秀シナリオ賞/『ソーダとコーラ』(監督:和田昌俊)
ショートショートグランプリ/『二文字』(監督:黒須春佳)