北村は「何気にYouTubeショート欄を見ていると、私は最早この世にはいない事になっていた。しかもご丁寧にも、2023年6月20日に心不全と死亡日と病名まで書かれている。つまり今日まで、この2年と6ヶ月間は、私はこの世には存在しなかったわけだ。「おらは天国に行っただ。」うっすらと鳥肌がたった」と率直な思いを記した。
続けて「誰が何の目的と根拠で、私の為に「三途の川の渡り賃」6文銭を払ってくれたのだろう。所詮人間は孤独である。今ここに居る私は誰だろう。個人的には不愉快極まりないが、この珍景な映像を見ていると、私が亡き後、世間はこうした映像を、今私が見ている様に当然の事として受入れるだろう。しかし物は考えようだ。一般的には望んでも滅多に遭遇出来ないスピリチュアルで不思議な死後の景色の一端を、貴重にもYouTubeを通して感じ、覗き見する事が出来たのだと言っても過言ではあるまい」とつづった。
その上で「ただ、しかし、これは私だけの問題ではないのです。メディアやSNSの世界は正に玉石混淆なのです。羊頭狗肉、看板に偽り有りと、決して無防備に信じてならないと言う事実を、私は身をもって教えられたからには、一層、固定観念から脱却し知見を養い多角的な情報収集を常に怠らず、正しい判断力を養う様、努めなければなりません。
北村は1935年9月25日生まれ、高知県出身。1961年、文学座に入団。97年、映画『踊る大捜査線』の“スリーアミーゴス”の一人・神田総一朗署長役でブレイクを果たした。以降、テレビや映画、舞台で活躍している。