この対談は『らんま1/2』第2期が、10月4日より日本テレビで放送されることを記念して実施されたもので、2011年に放送された実写ドラマで主演・天道あかね役を演じた新垣と原作者・高橋の初対談が実現。14年ぶりの再会で、ORICON NEWSの独占取材の記事の一部が『サンデー』誌面に掲載されている。
対談中の2人は終始笑顔で、笑いあふれる取材現場に。対談後は、写真撮影もかねて高橋の仕事場見学をすることになり、撮影された写真では『らんま1/2』の貴重なグッズや『犬夜叉』の立像などに興奮する新垣を見ることができる。
貴重な2ショットが『らんま1/2』公式サイトにも掲載されると、ネット上では「ショートカットのガッキーやばい」「ガッキーのショートは神だわさ」「ちょっと見ない間にガッキーのビジュが爆発してて生きる活力が湧きました」「ガッキーのショート久々見た 最高」などの声が出ている。なお、対談記事では実写ドラマで、新垣があかねを演じる際に25センチ髪を切った際の裏話を語っている。
■初対面の思い出は「とても可愛かった」「緊張でガッチガチでした」
――お二人の出会いは、2011年に日本テレビ系で放送された『らんま1/2』実写ドラマの撮影現場だったそうですが、それ以来の対面になりますか?
【新垣】 撮影以来、14年ぶりです。当時23歳でしたが、あっという間に37歳になりました。
【高橋】 全然変わらないですね。
【新垣】 いやいやいや……。
――初めて会ったときの印象は覚えていますか?
【新垣】 私はもう緊張でガッチガチでした。先生は朗らかな印象で、撮影をニコニコ見てくださって私たちと写真も撮っていただき、すごくうれしかったです。その時は先生が撮影現場に来てくださるとは思っていませんでしたし、先生とお会いできる未来があるとは想像していませんでした。
――高橋先生は新垣さんとの初対面の思い出はありますか?
【高橋】 役のために髪を切っていただき、「いいの!?」と驚きました。現場で拝見したらとても可愛かったですね。私が行った時、ちょうどハンバーグ弁当を食べていらしたのを覚えています。
――印象的だったのですね(笑)
【高橋】 食事されているのに申し訳ないなって。その後、弁当をどかしてずっと喋ってくれましたけど、いまだに申し訳なかったという気持ちがあります。人柄の良さを感じました。
――当時、対面するまで新垣さんの出演作をご覧になったことは?
【高橋】 雑誌のグラビアを見ていて、グラビア集にサインもいただきました。『らんま1/2』に出演された頃はもう、かなり名が轟いていましたよね。特に『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』を観て、すごく可愛い子がいるなと思っていました。
【新垣】 認識してくださっていたことがうれしいです!
――連絡先の交換はされたのでしょうか?
【高橋】 なかったですね…。
【新垣】 もうお会いできないと思っていました…。
■実写ドラマ撮影で髪25センチ切る役作り「いつまでも納得できない気持ちがありました」
――念願の再会となったわけですが当時、新垣さんが役作りで髪を25センチバッサリ切ったことも話題となりました。そこまでの熱量を持てたのは、やはり『らんま1/2』への思い入れが強かったからでしょうか。
【新垣】 あかねちゃんといえば髪を切るシーンはとても大事ですし、髪を切った後のあかねちゃんが“あかねちゃん”として完成した姿だと思っているので、演じるならば絶対必要なことだと思いました。実写化はとても難しいけれど、見た目だけでも、少しでも近づけたいという思いでした。
――改めてあかねを演じたことを振り返ると。
【新垣】 あかねを演じるのは、すごく難しかったです。ドラマ版『らんま1/2』出演前にも、いくつか実写化作品に出演したことはありましたが、自分が子供の時から好きな漫画の実写作品に出演できるとは夢にも思わなかったですね。熱烈な原作ファンの方がたくさんいますし、自分では力不足なのではという不安もありながら、私自身も大好きな作品だからすごく嬉しくて。だからこそ、自分へのハードルを高くしてしまって、撮影中はいつまでも納得できない気持ちがありました。その時の私にできることは尽くしたつもりだけれど、正直、いまだに思い返すと悔しい気持ちもあります。
――ちなみに、また実写のお話がもしあったら参加されたいですか?
【新垣】 お話がきたらすっごくうれしいです。でも、好きすぎてまた苦しみそう…。ただ、他の方が演じるとなったらきっと寂しいと思ってしまうだろうし…答えを出すのが難しいです。
――作品への愛と敬意が感じられるお話でした。
【高橋】 すごくうれしいです。
【新垣】 ドラマはご覧になってくださいましたか?
【高橋】 無論。もちろんです。
――先生の感想、気になりますよね。
【高橋】 あはは。楽しく拝見させていただきました。賀来賢人さんが乱馬(男)で夏菜さんがらんま(女)で、古田新太さんがお父さん(玄馬)と豪華でしたね。
――ドラマ版はオリジナルストーリーも展開したので、高橋先生もちょっと違った『らんま1/2』を観られたのではと思います。
【高橋】 そうですね。ドラマはドラマで楽しくやってもらいたいと思っていたので、楽しく観られて良かったです。
■新垣結衣『らんま1/2』二次創作をしていた!小学生の時にお絵描き「オリジナルのストーリーを作る」
――新垣さんが『らんま1/2』を知ったきっかけは原作漫画、それともアニメですか?
【新垣】 漫画です。小学校低学年のときに仲良くなった友達の家にあった単行本を読ませてもらってドハマリしました。その頃ちょうど、友達の家が入会していた衛星放送でアニメの再放送もやっていて、遊びに行ったときは観させてもらって、そこからもう大好きになりました。実家も割と漫画がある家だったのでもともと漫画を読むことは好きでしたが、『らんま1/2』は特にハマって読み込んでいました。
――好きなエピソードやキャラクターは?
【新垣】 全部好きですが…読むタイミングで好きになる要素は変わるなと感じています。小学校低学年の頃はとにかく絵が好きで、ギャグが好きで、勢いが好きで…、ビジュアルではシャンプーが一番好きでした。真似して描くのも好きで、シャンプーはものすごく描きましたね。当時は漫画家になりたい夢もありました。
――今も描けますか?
【新垣】 どうでしょう…帰ったら試してみます(笑)。その友達と一緒に絵を描き合って交換してオリジナルのストーリーを作るみたいな、先生の前で言うのも恥ずかしいですが、今で言う二次創作みたいなこともしていました。
【高橋】 それは楽しそうですね。
――読むタイミングで好きな物語が変わるのは興味深いお話です。中学、高校、成人と成長していく中で、どのように変わっていったのでしょうか?
【新垣】 思春期を経た高校生の頃に改めて全巻読み返した時は、あかねと乱馬のラブが刺さりまくってキュンキュンしていました。ドタバタのコメディでもあるし、2人とも反発し合ってもいるので甘々じゃないけれど、たまに出るキュンの破壊力に悶えました。大人になってからは親子の関係性にグッときたりしますね。年代でどんどん飛び込んでくる視点が変わるのも作品の魅力だと改めて思います。何年経っても新鮮に楽しいです。
【高橋】 すごくうれしい言葉です。