本作は、『告白』『母性』『ユートピア』など数々の衝撃作を世に放ち続けるベストセラー作家・湊かなえが、デビュー15周年を記念して書き下ろし、「一番面白い作品が書けた」と自負する同名小説を原作とする実写ドラマ。
主演は西島秀俊。現代劇ドラマ初出演となる市川染五郎が、史朗の息子・榊至役で共演する。監督は、『余命1ヶ月の花嫁』『月の満ち欠け』などで知られる廣木隆一で、湊とのタッグは『母性』(2022年)に続く2作目となる。
この度発表された宮沢が演じるのは、史朗の幼なじみで著名な画家・一之瀬留美(いちのせ・るみ)。色彩の魔術師とも称される彼女は、史朗が研究する蝶と同じ「四原色の色覚」を持つ“ギフテッド”。留美が史朗とその息子らを山小屋に集めたことから、物語は展開する。
宮沢は「画家として作品に挑むエネルギーにあふれた留美という女性を演じるのは大変でしたが、10年ぶりとなった伊東蒼ちゃんとの親子のシーンを重ね、留美という役をつかんでいけたと思います」と語る。
伊東は、留美の娘・一之瀬杏奈(いちのせ・あんな)役を演じる。11歳の時に『湯を沸かすほどの熱い愛』(16年)で宮沢と共演し、以後も『空白』、『さがす』、『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』などの作品でその演技力が高く評価されてきた。今回の出演に際し、「撮影中、純粋な憧れや愛情が激しさを増した時に、思いがけず涙があふれたり、体の内側から渦を巻くように湧いてくる感情に驚いたことを覚えています」とコメント。母娘が織りなすドラマの深みを示唆した。
蝶に魅せられた史朗は、なぜ息子を含む6人の少年たちを「人間標本」にしたのか。その狂気の犯行の真相は複数の視点によって新たな真実へと姿を変えていく。続報に注目だ。
■一之瀬留美役:宮沢りえのコメント
企画書をいただき、湊かなえさん×廣木監督×西島秀俊さんのお名前を見て、ほぼ出演を決めました。西島さんが、この作品に挑もうと思ったその訳を知りたいという好奇心もありました。画家として作品に挑むエネルギーに溢れた留美という女性を演じるのは大変でしたが、10年ぶりとなった伊東蒼ちゃんとの親子のシーンを重ね、留美という役をつかんでいけたと思います。
■一之瀬杏奈:伊東蒼のコメント
撮影中、純粋な憧れや愛情が激しさを増した時に、思いがけず涙があふれたり、体の内側から渦を巻くように湧いてくる感情に驚いたことを覚えています。どんなふうになるのか、私自身楽しみにしながら撮影していたいくつものシーンが、私の想像を超えて鮮やかに、恐ろしくも切なく、映像化された本作に参加できたことが、とてもうれしいです。皆様の元へ届く日がとても楽しみです。