今回の収録は、“同番組史上最大音量”ともいえるエネルギッシュなパフォーマンスが展開された。演奏にはギター、ベース、ドラム、キーボードに加え、弦楽四重奏も参加するスペシャル編成が組まれ、緻密なアレンジと生演奏のスリルが融合したステージとなった。ボーカルにはスピーカーもモニターも一切なしの“完全な生歌”でのライブだ。
岡村と斉藤が自然体のままステージに登場し、ライブが始まると、1曲目は「I miss your fire」。岡村は時折マラカスを振り、腰にあててリズムを取るなど軽やかに楽しみながら歌い上げ、圧巻の声量で視聴者を圧倒する。斉藤はクールにアコースティックギターを奏で、後半にはストリングスも加わって楽曲がゴージャスに膨らんでいった。
続く「愛スティル」では、岡村が指揮をするような身振りで盛り上げ、2人の美しいハーモニーが響く。弦楽アレンジも加わり、よりファンタジックな印象に。3曲目「サメと人魚」では、斉藤がエレキギターに持ち替え、ブルージーなロングソロを披露。岡村の聴き入るような表情が印象的だ。歌い出しで少しタイミングを外す場面もあり、2人の自然なやり取りに思わず笑みがこぼれる。
MCでは、NHKラジオ番組での企画をきっかけにユニットが誕生したことを明かし、岡村が「NHKのおかげ」と感謝。斉藤は「お世話になってまーす」と軽快に返し、まるで漫才のような息の合った掛け合いで会場を和ませた。
披露された「春、白濁」はそのラジオ企画で誕生した楽曲で、岡村は狭いスペースでもおなじみのダンスを披露。斉藤の味わい深いギターソロも健在で、観客の耳目を引いた。ラストの「少年ジャンボリー」では、斉藤が自ら組み立て、塗装まで施したテレキャスタータイプのギターを初披露。本人いわく「自慢したかった」と語るギターで、ストリングスが彩るキラキラとした8ビートに鮮やかなサウンドを重ね、観客とのコール&レスポンスでフィナーレを飾った。
今回のステージについて2人は「普段とは違う音のバランスや制限が、逆に発見や新鮮さにつながった」と振り返り、特に弦楽四重奏の生音が近距離で響いたことへの感動を語った。「サメと人魚」で初めて本物のストリングスを入れたという岡村は「とても感慨深かった」とコメントしている。
また、海外放送を通じて初めて岡村和義に触れる人も多いことに触れ、「ギターソロや生演奏を楽しんでほしい。プリミティブなロックやポップスが持つ魅力が伝われば」と岡村。斉藤も「先入観なしで聴いてもらえるのが楽しみ」と笑顔を見せた。
それぞれがソロで活動してきたからこそ生まれる音楽的な“遊び”と“自由”が凝縮されたスペシャルライブ。
■国際放送
NHKワールド JAPAN
12月28日 (日) 11:10-11:39、19:10-19:39
12月29日 (月) 0:10-0:39、6:10-6:39
■国内放送
NHK総合
12月30日 (火) 2:31~3:00 ※12月29日 (月) 深夜
※通常の放送曜日・放送時間と異なりますのでご注意ください


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