水野氏が「フルカーボンのレーシングカーに勝てる工場生産の市販車を作る」と決心したのはル・マン24時間レースに挑戦した1995年のこと。はるばる日本から駆け付けてくれたファンによる熱い声援に突き動かされ、一念発起したのだという。レースが終わったその日には構想を練り始め、そこから9年が経った2004年に本格的な開発をスタートさせた。
いまや市場価格数千万円にもなる『GT-R』だが、当初の開発コアメンバーは、通常の半分以下である50人で構成されていたと話す水野氏。その人数だけでも驚がくだが、開発費用は「普通の車の半分以下」だったと告白し、おぎやはぎを驚かせた。続けて水野氏は「世界にない新しいものを作る作業ということで、仕事の手順も組織も技術もなかった」と当時を回想。少数精鋭で作り上げていった斬新な舞台裏をたっぷり明かす。多くのファンを虜にする性能を備えているにも関わらず低価格販売を実現できたヒミツ…そして、通常8年から10年かかるといわれる車の開発期間をわずか3年でかなえた水野氏ならではの凄ワザとは。
開発当時、繁忙期にあった日産。水野氏は、開発を進めたくてもエンジニアのスケジュールが確保できず頭を抱えていたという。そんな中、現れた救世主は意外な業界のエンジニアたち。当時不況だったその業界では早期退職を募っていたそうで、水野氏は退職後のエンジニアたちを雇用。その数は開発メンバーの80%を占めていたと明かす。「乗用車なんかみたこともない方たちでした」と聞いた小木は「そのエンジニアの方たちって、役に立つんですか?」と直球質問。それに対する水野氏からの“それこそが成功要因の一つ”ともいえる回答には小木も大納得。「なるほどなるほど!」と矢作もうなったその内容とは。

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