歌舞伎俳優の市川染五郎が日、都内で行われた特別先行版『鬼平犯科帳 本所の銕(てつ)/密告』(10日公開)前夜祭舞台あいさつに登壇。父・松本幸四郎演じる平蔵の若き日を演じることへの思いを明かした。


 時代小説の大家・池波正太郎さんの三大シリーズの1つとして知られるベストセラー時代小説『鬼平犯科帳』を原作に、松本幸四郎を主演に迎え映像化してきた「鬼平犯科帳」シリーズ。

 「本所の銕」は原作の「密告」で描かれた若き日の平蔵・長谷川銕三郎時代のエピソードに着想を得たオリジナルストーリー。「密告」へとつながる前日譚となる同作品は、銕三郎を演じる染五郎が主演を務める。「密告」は、幸四郎演じる平蔵が過去と向き合う姿が描かれる、2作連なった物語となっている。ゲスト出演となる駒木根葵汰は、2つの物語の鍵を握る御家人・横山小平次と盗賊・伏屋の紋蔵の1人2役を演じる。

 イベントでは観客からの質問に答えるコーナーが設けられた。染五郎に対して、「父の威厳を感じるところはどこか」という質問が寄せられると、「えぇ…」と困ったような表情をしながら「立ち振る舞いがやっぱり威厳があるなと思います」と回答。

 その後、テレビスペシャツ『鬼平犯科帳 本所・桜屋敷』でも銕三郎を演じたときのことを回顧。「とにかく、銕三郎という役を演じるということに徹してやろうと思って、それしか考えてなかったです」と振り返り、「前作よりも作品も、時の流れ的にも少しは平蔵に近づいているのかなと思いましたし、自分自身も年齢を重ねていますから、そういう意味で平蔵になるまでのグラデーションを見せたいなと思いました」と今作への思いを明かした。

 役作りするために、あえて幸四郎のまねをしたという。過去作の鬼平を見直し、しゃべり方やセリフ回し、歩いている時、立っている時の体つきを徹底的に研究したそう。染五郎は「前回も意識しましたが、どちらかというと今回は父の鬼平という認識で出させていただきましたので、そういう意味で父が演じる平蔵の若い頃を強く意識して役作りをしました」と語った。


 イベントには幸四郎、駒木根も登壇した。
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