10日に日本サッカー史上最高の選手の一人だった釜本邦茂氏が肺炎のために81歳で他界した。
一方、北朝鮮サッカー界のレジェンドも亡くなっていたようだ。
『스포츠경향』など複数の韓国メディアによると、かつて北朝鮮代表の指揮官を務めたムン・ギナムが9日に死去したという。死因は老衰で、享年は77歳。
ムン・ギナムは選手として、1969年から1976年まで北朝鮮代表のFWとして活躍した元スター選手。小柄ながらスピードに優れた選手として評価されていた。
引退後は指導者となり、韓国と北朝鮮が南北統一チームとして参加した1991年ワールドユースでは、北朝鮮側コーチとしてベスト8進出に貢献した。
その後、U-20北朝鮮代表や女子代表チームを率いて好成績を残し、1999年から2000年にかけては北朝鮮A代表の監督を務めた。
2000年のアジアカップを最後に指揮官を退き、2003年8月には家族とともに脱北。中国を経由して翌年1月に韓国へ入国した。
同じ民族とはいえ韓国と北朝鮮の異なる文化に戸惑う脱北者も少なくない。ただ同氏は「サッカーはどこへ行っても同じ」と蔚山大学など国内の大学サッカーにて指導活動を行っていた。