FC東京は10日、「調布基地跡地留保地」(調布市)に新たな練習場拠点を整備することを発表した。現在使用する「小平グランド」(小平市)から移転し、2028年度からの供用開始を目指す。
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調布市とFC東京がこの日付で「包括連携に関する協定」を締結し、協定内にて、練習場拠点整備に関する項目が含まれた。
想定の施設は天然芝2面と人工芝1面のフィールド、クラブハウスのほか、テニスコート、広場、防災備蓄スペースなど。所在地は味の素スタジアム南東部の調布市西町(約6ヘクタール)。クラブは「トップチームとアカデミーの集約」「Jリーグ方針に基づき、市民にも開かれた施設を目指す」とうたっている。
FC東京の川岸滋也・代表取締役社長は「練習環境のアップデートが必要だった。様々な検討をする中で留保地と出会った。街とスポーツが交差する理想的な拠点。単なる練習場ではなく、地域への開放、防災機能、社会福祉に貢献する複合的施設として、私たちの存在が地域にとってより必要とされることへの挑戦になる」と述べた。
調布市は「調布の街づくりに多面的効果をもたらすと認識している。市に多大な恩恵がもたらされると考えている」としている。留保地は国有地のため、活用には財務省などとの協議が必要となる。今後は移転実現に向け、関係各所との調整を進めていく。
クラブはかねて、トップチームとアカデミーを統合した拠点の整備を目指してきた。クラブ、フロント、スタッフが集約することにより、運営効率と意思疎通の強化も期待される。