21歳の元U-21ドイツ代表は、韓国代表入りが濃厚になった。

韓国とドイツの複数の現地メディアは12日、ドイツ1部ボルシアMGに所属するMFイェンス・カストロプが、所属サッカー協会をドイツから韓国に変更し承認されたと一斉に報じた。

ドイツ人の父親と韓国人の母親を持つカストロプは、今年から日本代表FW町野修斗やU-20日本代表FW福田師王の同僚になったことでも知られている。

世界有数の強豪クラブが集まるブンデスリーガに所属する選手が代表候補に加わるとあって、韓国国内ではカストロプに関する報道が盛んに行われている。

そうした中、韓国紙『OSEN』はカストロプが韓国を選択した理由について報じている。

韓国代表は昨年まで、ドイツでの経験豊富なドイツ人指揮官ユルゲン・クリンスマン氏が監督を務めていた。そのため韓国国内ではカストロプの韓国代表入りが濃厚とする説が多く報じられていた。

しかしながらクリンスマンは昨年2月に解任に。同年7月以降は韓国人であるホン・ミョンボ監督が指揮をとっている。

同紙によると、このホン・ミョンボ監督の行動がカストロプの選択に大きな影響を及ぼしたという。

ホン・ミョンボ監督と代表コーチ陣はヨーロッパを訪れ、カストロプの試合を直接観戦していた。今年4月にカストロプを襲った負傷により、ドイツ代表への道が遠ざかったことも影響しているようだ。

また、カストロプが主戦場とする中盤は現在、韓国代表では手薄なポジションのひとつ。蔚山HDに所属し、かつてはJリーグなどでも活躍したMFチョン・ウヨンの高齢化が課題であるものの、未だその穴を埋めうる選手は少ない。

そうした複数の背景により、カストロプが代表の鞍替えを決断したようだ。

韓国サッカー史でも類を見ない、異色の経歴の新星。日本の長年のライバルでもある韓国代表の今後の成長に注目だ。

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