世界最速で2026年W杯予選を突破した日本代表。

森保一監督率いるサムライブルーは、3月20日のバーレーン戦に2-0で勝利し、8大会連続出場を決めた。

そうしたなか、FW上田綺世は、テレビ朝日の番組に出演。最終予選でナンバーワンと感じたシーンとして、バーレーン戦での先制点を選んでいた。

後半20分、上田はDF伊藤洋輝からの縦パスを受けると裏に走った久保建英にボールを送り、最後は鎌田大地が”エジルシュート“を叩き込んだ(動画5分から)。

最近の日本代表が使っている3-4-2-1システムは、1トップの下に2シャドー(2人の攻撃的MF)を配置する形だ。

上田によれば、日本代表では『花道』という用語が使われているそう。

「名波さん、森保さんを中心に攻撃の戦術・ビルドアップを、理想もふくめて先を見てやっているなかで、(バーレーン戦の得点は)僕らがやりたいことに近いゴールシーンだったんじゃないかなと。

僕らは『花道』って呼んでるんですけど、2シャドーが抜けたスペースにFWへのラインができて、それを使いながら、(ボールを受けた)FWはキープして、中盤が絡んで、2~3列目が飛び出して、中央がダメだったら、そのままウィングを使って。

中央をベースにして、『花道』を作るのを結構練習しているので、このシーンも大地くんが抜けて。一番理想的な花道の使い方だったんじゃないかなと」

相手のマークを引き連れた2シャドーが前に上がって空けたスペースに1トップの選手が下がってパスを受けてから攻撃を展開する流れは、狙い通りの形だったようだ。

シャドーが空けたスペースに降りてきた1トップへのラインを『花道』と呼んでいるとか。なんでも、『花道』は、名波浩コーチが使っていて、いまや共通認識になっているという。

上田は「代表ではよく花道って言ってますね」と語っており、元日本代表DF槙野智章は「(花道というワードは)最近使うよね。ミドルゾーンでこの真ん中の崩しができるのは本当にすごい」とコメント。

また、サッカー通として知られる元日向坂46の影山優佳さんが「人が中央に集まってくるとスペースを意図的に作り出すのは難しそう」と尋ねると、上田はこう説明していた。

「アジアの相手だと(後ろに)引かれて、こういうスペースのある状態でっていうのは難しいけれど、レベルが上がるとプレッシャーをかけられたりとか、ビルドアップのシーンはポジションが低くなると思うので、中央を使ってひとついい成功体験になったのかなと」

上を目指すなかで考えてきた崩しのパターンがハマった形だったようだ。

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