
先日、プロデビューしたサントスへの復帰が発表されたネイマール。サウジアラビアで前十字靭帯断裂の怪我に苦しんだ彼は、アル・ヒラルとの契約を解除して故郷ブラジルへと帰国することを決断し、新たな人生のステップを踏んだ。
今回は『Planet Football』から「少年時代に所属したクラブに戻って活躍したブラジル人のスーパースター」をご紹介する。
アドリアーノ
クラブ:フラメンゴ
かつてヨーロッパでその名を轟かせたアドリアーノ。メンタル面で追い込まれた彼のキャリアがヨーロッパで行き詰まりを見せ始めたあと、2009年にフラメンゴへ復帰し、まるで若返ったかのようにその実力を取り戻した。
復帰初年度には19ゴールを記録し、チームを久々のリーグ制覇へと導いた。その喜びは計り知れず、アドリアーノは「夢みたいだよ」と語っていた。
彼のこの復活は海外のクラブからも再評価され、2010年にはローマへと移籍することに成功したが、再び挑んだヨーロッパでの結果は期待ほどではなかった。とはいえこのアドリアーノの物語は、どんなにキャリアが低迷しても故郷に戻れば再び花開く可能性があることを示している。
ロマーリオ

クラブ:ヴァスコ・ダ・ガマ
ブラジルサッカーの伝説であるロマーリオは、自身が育ったヴァスコ・ダ・ガマとの深い縁を持つ選手だ。彼はクラブに実に3度も戻ってきており、特に2000年から2002年にかけてプレーしたときは圧巻のパフォーマンスだった。この期間中、135試合でなんと132ゴールという驚異的な成績を残し、数々のタイトルを手にした。
さらに、その後の2005年と2007年の復帰でも合わせて54ゴールを記録。ロマーリオの得点力は、クラブに戻るたびに変わらず発揮され、彼の存在がチームにとってどれだけ重要であったかを物語っている。
ルーカス・モウラ

クラブ:サンパウロ
一度はヨーロッパへと旅立ち、パリ・サンジェルマンとトッテナム・ホットスパーで活躍したルーカス・モウラ。欧州での契約終了を受けて11年ぶりにサンパウロへ戻った彼は、30代前半でありながら新たな挑戦へと果敢に挑んでいる。
2023年の復帰以降66試合に出場し、これまで27のゴールに貢献してきた。
カカ

クラブ:サンパウロ
世界的な名声を誇るカカのサンパウロ復帰は、かなり短い期間であったものの、ファンにとって忘れられない瞬間となった。エスタディオ・ド・モルンブでは約2万人ものサポーターが彼の帰還を熱狂的に歓迎し、かつてのヒーローとしての栄光が蘇る瞬間になった。
オーランド・シティからのレンタル移籍で所属した間、彼は24試合に出場して7ゴールをあげ、サンパウロの歴史にまた一つの輝かしいページを刻んだ。キャリアの終盤で古巣でのプレーを経験したカカは、短い期間であってもクラブやファンとの絆がいかに強いかを感じさせ、その温かい歓迎に深い感動を覚えたという。
フェルナンジーニョ

クラブ:アトレチコ・パラナエンセ
マンチェスター・シティで長年にわたって堅実なパフォーマンスを見せたフェルナンジーニョは、2022年夏に故郷のクラブであるアトレティコ・パラナエンセに復帰。初年度は落ち着いたプレーと安定感でチームに貢献したものの、2024年シーズンは最終戦でクラブがセリエB降格という大波乱に見舞われ、彼の復帰劇にも暗い影が落ちてしまった。
今後の進路については様々な噂が飛び交っていたが、彼自身は2025年の契約更新を見送ると発表。「クラブとの絆は永遠だけど、新たな道を歩む時が来た」と語り、チームを離れることを決断している。
マルセロ

クラブ:フルミネンセ
レアル・マドリーで長くその名を轟かせたマルセロは、かつて所属したフルミネンセに戻った際、再び故郷のファンに熱狂的に迎えられた。しかし復帰後は監督のマノ・メネゼスとトラブルを起こすなどいくつかの波乱もあった。
とはいえ、68試合に出場してコパ・リベルタドーレスを含む3つのトロフィーを手にするなど大きな成果も上げた。しかし昨年11月にはフルミネンセを退団することが発表されており、36歳という年齢で次のステップを模索中だ。
ガブリエウ・バルボーザ

クラブ:サントス
サントスの下部組織で育ったガブリエウ・バルボーザは、初出場時からその才能を発揮し、154試合で56ゴールを記録。
しかし、インテル・ミラノやベンフィカでの挑戦はうまくいかず、数年後には故郷サントスに戻ることに。2018年のレンタル期間中、彼は全大会で27ゴールを叩き出し、失われた感覚を取り戻すかのような好調を見せた。
完全移籍での復帰は実現しなかったものの、その後もフラメンゴや現在のクルゼイロでプレーを続け、ブラジルリーグでの地位を確固たるものにしている。再びヨーロッパで輝く姿も期待されていたが、馴染んでいるブラジル国内での活躍を続けている。