
リヴァプールで活躍する遠藤航。
現在は守備的MFを主戦場にしているが、かつてはセンターバックやサイドバックでもプレーした。
ここでは、Jリーグで驚きのコンバートをされた現役選手を取り上げてみたい(海外でコンバートされた長谷部誠らは除く)。
毎熊 晟矢(セレッソ大阪)
アタッカー⇒右サイドバック
2023年に25歳にして日本代表デビューを果たすなどと一躍ブレイクを果たした。
東福岡高校、桃山学院大学時代はストライカーとして活躍していたが、プロになったV・ファーレン長崎でサイドバックにコンバートされた。
アタッキングセンスと戦術理解能力を生かした攻撃型サイドバックとしてJ2で評価を確立すると、J1のセレッソ大阪に移籍。移籍1年目の2022年シーズンは主にサイドアタッカーとしても起用され、プレーの幅を広げると、2023年にはサイドバックとして大きく飛躍した。
J2時代に対戦した安田理大は「守備も攻撃でも常に前なんですよね、選択肢が。そこが滅茶苦茶いいなと思いますね。サッカーIQがすごい高いなっていうのは、J2の長崎でやっている時からすごい思っていて。めっちゃいい選手やなって思っていた」と話している。
旗手怜央(現セルティック)

FW⇒左サイドバック⇒インサイドハーフ
静岡学園高校、順天堂大学を経て、川崎フロンターレでプロになった。
大学ナンバーワンアタッカーと評価されるなどかつてはFWを主戦場としていたが、プロ入り後はサイドバックやインサイドハーフなど様々なポジションでプレー。
五輪代表で左サイドバック、トゥーロン国際では1トップで起用されることもあったが、その後はインサイドハーフが主戦場に。
セルティックでも緊急時にサイドバックで起用され、好パフォーマンスを披露したが、その高度なサッカーIQを生かすなら中盤起用が最適のはず。
ちなみに、父浩二さんによれば、将来海外で仕事をして欲しいという思いから海外でも呼びやすい2文字の名前(れお)をつけたそう。
山根視来(現LAギャラクシー)

攻撃的MF⇒CB⇒右サイドバック
2022年ワールドカップの日本代表メンバー。
桐蔭横浜大学を経てプロになると湘南ベルマーレと川崎フロンターレでプレー、2024年からはMLSに活躍の場を移した。
大学まではドリブルが得意の攻撃的MFだったが、足元の技術を求められる湘南でセンターバックにコンバートされたことでブレイク。
さらに、川崎では対人の強さ、運動量、ハードワーク、インナーラップを兼ね備えたモダンなサイドバックとして飛躍すると大活躍した。
渡邊凌磨(浦和レッズ)

アタッカー⇒左サイドバック
前橋育英高校から早稲田大学に進み、ドイツでプロになった異色の経歴の持ち主。
技術とゴールへの意識、ミドルシュートを兼ね備える攻撃的MFだが、FC東京ではウィングに中盤、サイドバックなど多くのポジションで起用された。そして、2024年シーズンに移籍した浦和では左サイドバックに本格コンバート。
本人は「楽しい部分ももちろん見つけられているし、責任感も芽生え始めているので、成長したいという一心で今はできています。(ポジション的に)今までここがいいというのがないから、今はサイドバックが一番いいんじゃないですかね。そう言っておきます(笑)」と話している。
2023年にはAKB48の篠崎彩奈さんとの交際が報じられた(篠崎さんは2024年2月にはAKBを卒業)。
知念慶(鹿島アントラーズ)

FW⇒ボランチ
川崎フロンターレでは1トップもこなせるボディバランスの良さにスピード、シュート力、ドリブルを兼ね備える存在として期待されていた。
鹿島へ移籍した2023年もアタッカーとして起用されていたが、ランコ・ポポヴィッチ新監督が就任した2024年シーズンからは、なんと守備的MFにコンバートされた。
本人は20代後半になってのボランチ転向に「まずは球際だったり、人に強く行くことを常に意識しながらやっています。
川崎フロンターレの大島僚太や守田英正(現スポルティングCP)のプレーを参考にしようとしたものの、「全然正直参考にならなくて(苦笑)うますぎて参考にならないので。自分の色をこれから出していけたらなと」とも語っている。
彼ら以外にも川崎フロンターレでサイドアタッカーからサイドバックに転向した登里享平(現セレッソ大阪)やサンフレッチェ広島でFW登録ながらボランチを主戦場に変えつつある満田誠らがいる。
また、栃木SCでプレーする矢野貴章はフォワードとサイドバックでプレー。ジェフユナイテッド千葉の米倉恒貴ももとはアタッカーながらサイドバックとしてもプレーする選手だ。