サッカーの歴史上、「10番」という数字は特別なものだ。チームのエース的な存在、特に創造性がある司令塔が着用することが多いナンバーというイメージを持つ。
今回は『Sportslegends』から「サッカーの歴史上最も偉大な10番」をご紹介する。
リオネル・メッシ
史上最高のサッカー選手の一人であり、現在もまだプレーを続けている「生けるレジェンド」であるリオネル・メッシ。バルセロナとアルゼンチン代表で背番号10を着用し、多くの記録を塗り替えてきた。
世界で最も優れたプレーヤーに与えられるバロンドールを8回も受賞し、バルセロナでは通算700ゴールを獲得。リーガを制覇したのは10回、チャンピオンズリーグ優勝は4回とあらゆるタイトルを手にした。
その驚異的な加速力、ゴールを決めるセンス、そして正確無比の左足フリーキック。あらゆる形で決定的なプレーを生み出し、背番号10を象徴するような活躍を続けた。
ジネディーヌ・ジダン
サッカーの歴史上、最も優雅で最もテクニカルであった選手。特にトラップにかけては誰にも真似できないような柔らかさを持ち、どのようなボールでも足に吸い付くように止めてみせた。
フランス代表で背番号10を着用し、1998年のワールドカップと2000年のEUROでチームを連続優勝に導いた。そして2002年のチャンピオンズリーグ決勝では誰もが息を呑むような伝説的ボレーシュートを叩き込んだ。これはサッカー界で最も有名なゴールの一つだ。
優れたビジョンと正確なパス、鮮やかすぎるボールコントロール。ファンタジアに溢れる、まさに典型的な「10番」であった。
ディエゴ・マラドーナ
アルゼンチン代表最高のレジェンドであるディエゴ・マラドーナは、背番号10を象徴する選手として必ず名前が上がってくる存在だ。
1986年のワールドカップで生まれた「神の手ゴール」は彼の最もよく知られた瞬間であり、そして同じ試合で伝説の「5人抜きゴール」も決めた。その試合はサッカーの歴史上最も重要な90分だった。
またピッチ上での素晴らしいプレーのみならず、そのピッチ外での自由奔放な振る舞いは人々に愛され、そして議論を呼んだ。プレーヤーとしての完璧さと人間としての魅力に溢れた10番だった。
ペレ
ペレは時代を超えたサッカー選手だった。まるで現代から1940年代にタイムスリップして生まれたかのように、未来の技術を先取りした。そして、背番号が固定されていない時代に彼が着用していたのが「10番」だった。
10代でブラジル代表の中心的な存在となり、ワールドカップを3大会制覇。素晴らしい司令塔であり、素晴らしいドリブラーであり、素晴らしいフィニッシャーでもあり、素晴らしいトリックスターでありあらゆる能力に優れていた。
「現代にあるフェイントの大半はペレがすでにやっていた」と言われるほどのファンタジスタでもあり、「エースは10番」のイメージを作り上げた。