中国で今月1日に公開されたスタジオジブリの宮崎駿監督作品「もののけ姫」の影響と価値について、中国の著名ブロガーが自身の見解をつづった。
中国のSNS・微博(ウェイボー)で3400万超のフォロワーを持つブロガー「思想聚焦」氏は「宮崎駿氏が28年前に描いた剣閃がいま再びスクリーンを貫く」と題する文章を投稿。
また、「2000年代生まれの人にとっては、この古い映画はむしろ掘り出し物のような新鮮さがある。サンの『人間はみんな敵(人間なんか大嫌い)』というセリフはZ世代の反骨精神をまさに突いてくるものだ。エボシ御前の凛とした姿には今見ても『姉御、カッコいい!』と言いたくなる。ある人物はこうつづった。『宮崎駿氏は、私たち世代の葛藤をとっくの昔に描き切っていた。すごい作品は本当に時代を超えて評価されるものなんだ』」と記した。

その上で、「宮崎駿氏のアニメは私たちの成長記のような存在だ。『となりのトトロ』の純真、『千と千尋の神隠し』の冒険、そして『風立ちぬ』の胸を刺す現実。
「思想聚焦」氏は、「あれから28年、映画は今もあの問いを私たちに投げかけている。『人間と自然が対立する中で、私たちは心の中の緑をどう守ればいいのか?』。アシタカは言った。『生きろ』。それが答えかもしれない。屈するでもなく、逃げるでもなく、どんなに現実に傷つけられても、歯を食いしばってこのボロボロな世界を愛し続けること。これがおそらく、宮崎駿氏が作品の中に忍ばせた優しさ。あらゆる世代の人に、自分の扉を開く鍵を残してくれたのだろう」と結んだ。(翻訳・編集/北田)