2025年5月30日、韓国・朝鮮日報によると、今月21日に開催された「第54回全国種別陸上競技選手権大会」で、解説者が「小学生以下のレース」だと怒りをあらわにする一幕があった。
記事は「男子大学の部3000メートル障害決勝で出場選手らが示し合わせてスピードを上げずにレースしていた」様子だったとし、「記録より1位になることに集中していた」と指摘。
解説を務めたユン・ヨチュン氏は、「選手たちのペースが遅すぎる。順位のことばかり考えて、ウォーキングより少し速い程度(の走り)だ。失望した」「これが大学陸上選手の現実だ」「こんな競技を国民や観衆に見せるのは、韓国陸上人の恥だ」と厳しく指摘したという。その後も「こんな競技は中継するほうも力が湧かない。視聴者もチャンネルを変えるに違いない」「陸上の人気を低下させるレース内容。当分の間はこの種目を中継すべきではない。放送しないようにプロデューサーに話をする」「小学生でももっと速く走れる」「男子大学の部の1位が10分以上などというのは恥ずかしいことだ」などとも発言したという。
ユン氏は29日に出演した番組内でも「選手たちが談合して記録より順位争いをしたことを残念に思った」「ベストを尽くして記録が出ないのは仕方がないが、これは正すべき問題だ」と苦言。国内大会では順位によって褒賞金が出るシステムのため、選手が順位争いばかりを考えるようになった結果、韓国陸上は逆行していると指摘した。そのうえで、「記録に対する褒賞をすべきだ」と現行システムの改善を提案したという。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「こりゃひどい」「君たちはそれでも選手か?解説者の怒りはもっともだ」「解説者さんに同感」「典型的な今どきの若者だな」「この中継を見たけど、あきれて思わず笑ってしまったよ。はちまきにサングラス姿で散歩してるようだった」「同好会レベルの人が出場しても勝てそう」「最低記録を定めておいて、それを越えられなければ順位が何であれ賞金はやらないことにすればいい」など、怒りの声が殺到している。(翻訳・編集/麻江)