香港メディアの香港01は1日、中国の造船業について、「新規受注数世界一を維持し、2029年まで手持ち受注が埋まっている企業もある」と報じた。

記事は「世界貿易の情勢が複雑化する中、中国の造船業界は引き続き力強い回復力と競争力を示している」とし、中国船舶工業行業協会によると、1~4月の造船完工量は1532万載貨重量トンで世界シェア49.9%、新規受注量は3069万載貨重量トンで同67.6%、手持ち受注量は2億2978万載貨重量トンで同64.3%と主要指標で世界一を維持したと伝えた。

そして、恒力造船(大連)の経営幹部の話として、同社の造船所には主に欧州から170隻ほどの手持ち受注があり、29年まで受注が埋まっていて、新設の二つのドックが来月末に稼働を開始する予定だと伝えた。

記事によると、広発証券のアナリストは「世界的に船舶の老朽化が進んでいることと、国際海事機関(IMO)を含む世界的な環境要因への影響が相まって、船舶の入れ替えが加速している。短期的には米国の301条調査による心理的衝撃の影響が大きいが、長期的には中国造船業界の競争力に影響が及ぶことはなく、世界の造船業界の長期的な発展の傾向にも影響が及んだり、それを阻害したりすることはないだろう」との見方を示した。(翻訳・編集/柳川)

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