中国南西部にある四川省アバ・チベット族チャン族自治州ゾルゲ県(若爾蓋県)で26日午後、低空観光プロジェクト試験運航が始まりました。同日には高原での運用にも適したヘリコプターのベル407GXi 2機が観光客を乗せて、ゾルゲ草原と黄河九曲の上空を飛行しました。

現地を流れる黄河は、西から東へ向かってゾルゲ草原に達し、大きく180度湾曲して、再び北西に向かって流れます。周囲は黄河九曲と呼ばれ、見る人を感動させてやまない絶景として知られます。ヘリコプターの乗客が壮大な風景を空中から満喫できます。これは中国初の「高高原低空旅客輸送航路」が誕生したことを意味します。なお、中国では標高2438メートル(8000フィート)以上の空港が「高高原空港」と呼ばれます。

運航が始まった低空航路は、ゾルゲ県の「黄河九曲第一湾」、花湖生態区などの観光資源の上空に設定されています。観光客はより効率的に各観光スポットを行き来し、奥深い観光体験を存分に楽しむことができます。

この航路の利用では、生態優先の原則が堅持されています。環境保護基準を厳格に執行し、航路は渡り鳥が多く飛ぶ空域を避け、低騒音電動またはハイブリッド航空機を利用することで、生態環境への影響を最小限に抑える方式です。一方で、四川省の低空経済政策に基づき多くのヘリコプター臨時離着陸場所の建設が計画されており、ドローンを導入して森林巡視、物資配達などの業務を展開し、「空中+地上」の応急救援システムも構築する計画です。(提供/CRI)

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