2025年8月17日、韓国・ニュース1によると、昨年12月に当時大統領だった尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が「非常戒厳」を出したことによる精神的被害を理由に尹氏に慰謝料を求める訴訟が相次ぐ中、金建希(キム・ゴンヒ)夫人も共同被告とする損害賠償請求の訴訟も初めて提起された。

法律事務所ホインのキム・ギョンホ弁護士がこのほど市民約1万1000人を代理し、尹氏夫妻を相手取り原告1人当たり約10万ウォンの慰謝料を求める訴状をソウル中央地裁に提出した。

訴状は「被告・尹錫悦の戒厳宣布は単なる職務上の過失を超え、国民の基本権を侵害する明白な故意の違法行為であり、個人として民事責任を直接、負うべきである」「違法行為の核となる動機は、特別検察官チームによる夫人の捜査の阻止という『私的な目的』だった」「被告・金建希は内乱共犯者らと連絡を取り合い積極的に関与しており、民法上の『共同不法行為者』として被告・尹錫悦と連帯し責任を取るべきである」と主張している。

また、「尹氏の戒厳宣布は株価操作、ブランド品の授受疑惑などの捜査を可能にする法案の可決阻止という『妻に対する司法的圧迫の回避』が目的だった」「夫人自身も危機的状況を打開しようと夫の尹に対し要求や圧迫を続けた。これが尹氏に非常戒厳という極端な犯行を決意させた」と指摘。夫人を「実質的な教唆者」だとしている。

ソウル中央地裁は先月25日、市民104人が尹氏に1人当たり10万ウォンの慰謝料を求めた損害賠償訴訟で、原告勝訴の判決を下した。その後、尹氏を相手取り損害賠償を求める民事訴訟が相次いでいるという。尹氏側はこの判決を不服とし控訴。仮執行の停止も申請している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「身ぐるみ剥がしてやろう。二度と戒厳の『か』の字も口に出せないように」「どうせ死ぬまで刑務所の中だから、残さずむしり取ってやればいい」「10億なんて彼らには、はした金かね?」などのコメントが寄せられている。

一方で、「被害ってどんな?。具体的に示してほしいね」「寝てる人が多い時間に戒厳を宣布して、数時間で解除してるのに、どんな被害があったというのか」「しょうもない裁判。

これなら全国民に慰謝料を払うべきじゃない?」といった声も多く見られた。(翻訳・編集/麻江)

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