中国で初めての長期介護師職業技能等級認定の省間共同試験がこのほど、天津、河北、江蘇、重慶、広東など9省市で同時に実施されました。

中国国家職業標準によれば、長期介護師は従来の介護職とは異なり、基本的な生活介護と基礎看護技能を総合的に生かして、家庭やコミュニティー、介護施設などさまざまな現場で、長期介護保険の給付対象者に対して生活支援から医療ケア、心理的サポートまでを含む複合的なサービスを提供する専門職です。

人中心の理念に基づき、専門技能を融合した複合型の職業として、長期介護師資格の社会的評価は高まり続けています。

受験生の一人は「試験はある程度難しかったです」と話しました。理論の問題では嚥下機能の評価方法やバイタルサイン測定の注意事項などが出題され、実技試験では「簡単そうに見えても、実際には細かい技術が必要で、系統的な学習が不可欠でした」とのことです。

長期介護師は、長期介護保険の給付対象となる要介護者に、日常生活の支援や医療ケア、機能維持訓練、心理ケアなどを提供する専門職です。

中国では2016年から高齢化対策の一環として長期介護保険制度の導入を進めてきました。国家医療保険局の統計によると、長期介護保険の被保険者数は約1億9000万人に達し、累計調達資金は1000億元(約2兆円)を超え、支出額は850億元(約1兆7000億円)に達しました。2021年から2025年にかけては、累計で200万人以上の要介護被保険者が同制度の恩恵を受ける見込みです。長期介護保険指定サービス機関は現在までに8800カ所を超え、介護サービス従事者数は30万人に達しています。(提供/CRI)

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