サッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会で1次リーグで敗退した韓国代表チームの洪明甫(ホン・ミョンボ)監督を李在明(イ・ジェミョン)大統領は「無能」と厳しく批判した。異例の介入に韓国紙は海外メディアの反応を特集。

「監督辞任に圧力」などと伝えた。

中央日報は「英紙ガーディアンをはじめとする主要海外メディアは、このような政界の介入を大きく取り上げた」と報道。韓国と同様にグループリーグ敗退となった他国とは異なり、大統領までもが対応に乗り出すケースは一般的ではないためだ。

李大統領はX(旧ツイッター)で「結局、人事がすべてであることが改めて証明された。能力より身内かどうかを重視し、無能な人物を指揮官に選べば、結果は火を見るより明らかだ。文化体育観光部は改善策を徹底的に講じてほしい」と厳しく批判していた。

グループリーグ敗退の責任を取って監督が退任すること自体は珍しいことではない。今大会でもスコットランド代表のスティーブ・クラーク監督が辞任し、チュニジアはスウェーデンとの初戦で1-5の大敗を喫したサブリ・ラムシ監督を解任した。しかし、韓国のように政治指導者が大規模な改革を要求するケースは多くない。

海外メディアの関心も韓国政界に向けられた。米スポーツ専門局ESPNは、「グループリーグ敗退が決まってから24時間もたたないうちに洪監督は辞任を発表した。今回の決定には代表監督を『無能』と厳しく批判し、代表チームのシステム点検を求めた李在明大統領の発言が少なからず影響した」と分析した。

米紙USAトゥデイや英メディア「Goal.com」も洪監督辞任の経緯よりも、李大統領のXへの投稿内容をより詳しく報じた。

「予想されていた結果」との見方もあった。ガーディアンは「洪監督は今大会開幕前からファンや韓国内のメディアから大きな反感を買っていた。2024年7月のホーム戦ではブーイングも浴びた」とした上で、「韓国は南アフリカ戦で引き分けるだけでも32強進出が可能だったが、洪監督はベテラン主将の孫興慜(ソン・フンミン)を先発から外す大胆な決断を下した。しかし、この賭けは失敗に終わった」と論評。2年前の監督選任時から不公正論争が続いてきた韓国代表の状況を指摘した分析だ。

洪監督解任は現役時代に活躍した日本でも大きな関心を集めた。洪氏は日本のJリーグでは1997年からベルマーレ平塚(現・湘南ベルマーレ)、99年から柏レイソルでプレーした。

外相や防衛相などを務めた自民党の河野太郎衆院議員は6月29日、自身のSNSに投稿。「うちのOBのホン・ミョンボをいじめるな」と苦言を呈した。 河野議員はベルマーレ平塚の代表取締役会長を務めたことがある。(編集/日向)

編集部おすすめ