ロバート・プラントが6月末、アイスランドのサマー・ソルスティス・フェスティバルに出演し、自身のセットの最後をかなり端折った「移民の歌(Immigrant Song)」で締めくくった。レッド・ツェッペリンのこの曲を披露したのは1996年にペイジと行ったコンサート以来のことだ。プラントがソロライブでツェッペリン時代の曲を全く異なるアレンジで演奏することはよくあるのだが、会場にいたファンが撮影したYouTube動画を見るとわかるように、かなり端折ったバージョンとはいえ、今回はオリジナルに近い形で演奏されている。
1970年にレッド・ツェッペリンが初めてアイスランドをツアーしたとき、ジミー・ペイジとロバート・プラントが作ったのが「移民の歌」だ。「俺たちはアイスランドに行った。そのとき、バイキングや大きな船を思い浮かべた。そしたら、いきなり『移民の歌』が生まれたのさ!」と、1970年にプラントが言っている。アルバム『レッド・ツェッペリンIII』に収録されたこの曲はシングルカットされ、アメリカの音楽チャートのホット100で16位になった。これは、アメリカ国内では「胸いっぱいの愛を」と「ブラック・ドック」に続く、3番目に大きなヒット曲だ。発売後2~3年間、この曲は彼らのライブでの定番曲となっていたが、1973年1月にセットリストから外してしまい、その後ツェッペリンとして一度も演奏することはなかった。
プラントは1988年から1991年に行ったソロライブでこの曲を何度も演奏しており、1995年と1996年にジミー・ペイジと一緒にツアーを行ったときも時折披露していた。しかし、2007年、レッド・ツェッペリンが一度きりの再結成ライブを行ったロンドンのO2アリーナでこの曲は演奏されなかった。