米現地時間8月30日の夜、ハリケーン「ドリアン」が大西洋上で勢力を強めるなか、幸いにもストーンズは米フロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムで行われたツアーファイナルのあいだも、ほとんど雨に濡れずにすんだ。
当初は4月20日のマイアミ公演がツアー初日を飾る予定だったものの、ミック・ジャガーの心臓手術によってツアーの全日程が夏まで延期されていた。そのため、8月31日のマイアミ公演がツアーファイナルとなる予定だったが、ハリケーンがフロリダに接近していることを受け、たった24時間前に公演の1日前倒しが決まったのだ。
だが、公演直前の変更はオーディエンスにはあまり影響がなかったようだ。というのも、少しばかりの雨によってライブ開始が1時間ほど遅れたものの、金曜の夜のスタジアムはほぼ満席だったのだから。その晩にふさわしく、ライブは「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」(俺は銃弾の嵐のなかで生まれた/そして朝には大雨のなかで泣き叫んでいた)とともに幕を開けたが、幸いにも18曲目の「ギミー・シェルター」まで天気は持ちこたえていた。この曲でライブが幕を下ろしたとしても、オーディエンスは大満足だったに違いないが、それでもバンドは大雨のなか「サティスファクション」を披露し、マイアミでのライブとツアーを締めくくった。
現時点では、今後のストーンズの予定は明らかにされていないものの、バックステージへと姿を消す前にジャガーはオーディエンスに「またな!」と声をかけた。延期していた活動休止期間から2012年に復帰して以来、ストーンズは毎年欠かさずツアーを行ってきたからには、来年もそうしてくれることを望まずにはいられない。なんせ、迫り来る「カテゴリー4」レベルのハリケーンだってザ・ローリング・ストーンズを止められないだろう。