きっかけは「身長と四肢の長さ」
—掟さんがスタークローラーを知ったきっかけは?
掟:男の墓場プロダクションっていう、杉作J太郎先生が主宰しているボンクラの集まりがあるんですけど、そこにアパッチってのがいて。そいつはパンクとか極端な音楽が大好きで、たまたま(スタークローラーの)動画を貼っていたんですよ。それを2017年の12月に見て、「なんじゃこりゃ!」と。
「おおおお明日死んでそうないい顔!!!!」と掟がツイートしていた、2017年6月アップの動画
—そこから毎日動画を見まくってたそうですね。どこがよかったんですか?
掟:まずルックスがヤバイ。ライブによっては拘束衣のまま歌っているし、異常性を素直に身に纏っている。しかも、アロウ・デ・ワイルド(Vo)の身長がものすごく高くて。
—188cmもあるんですよね。
掟:もともと俺が付き合ってきた女の子も、自分より身長が高い人が多いんですよ。
—そうですか(笑)。
掟:首が長いとかそういうポイントもすごく好きで。フリーキーでなおかつ美しくて、どこにもいない個性的なルックス。ロックンローラーとして、見た目がいいっていうのは何よりも重要なポイントですからね。だからもう、アロウ・デ・ワイルドを最初に見た時に「うわ、こんなかっこいいボーカルがいるバンドがいるんだ」って。もう見た目の段階で、世に出るべくして出てきたんだなっていうのはありますよね。
この投稿をInstagramで見る@photosconcertsがシェアした投稿 - 2017年10月月27日午前5時12分PDT掟がiPadの待ち受けにしているアロウの画像。「この写真を見て『この人は何者なんだろう?』と思った」
—掟さんは当時のツイートで、東京女子流・山邊未夢さんの”折り畳めない四肢の不便な美しさ”を思い出している、と表現していましたね。
掟:そうそう、ちょっとこう……タカアシガニ的っていうんですかね? だいたい人間っていうのは、(普通の)人間とはかけ離れているほど惹かれたりするわけですよ。例えば、ギターの演奏がメチャクチャ早いとか、限界を超えて足が速いとか、そういう人に憧れてしまうものだと思うんです。まあ、武田鉄矢さんみたいに人間性のほうが大事って方もいるかもだけど。
—金八先生(笑)。
掟:でも、ロックンローラーはそうじゃない。「いかに人間離れしているか」っていうのがウリだと思うんです。そういう意味で、アロウは身長と四肢の長さだけで、普通の人じゃありませんよって感じがビンビンに出ている。そこが山邊未夢さんと一瞬被ったっていうね。山邊さんは小学生の頃から見ているわけですけど、大人になってくるにつれて、身長が妙に伸びちゃってダンスがギクシャクしだして。それがなんともたまらなかったわけですよ。
—なるほど。
掟:あと、「よく出来たものにはピンと来ない」っていうポイントもあるんですよ。誰よりも歌やダンスが卓越している、みたいなのが大事なのはわかる。でも、そういうんじゃない。もっとイビツな感じがロックには必要だと思うんだよね。
スタークローラーの「イビツな感じ」
—「イビツな感じ」といえば、掟さんのニューウェーブに対する興味もそうですよね。
掟:A級がなぜ悪いって値段が高いんですよ。俺は中古レコード屋に行っても、壁に飾られてるレコードは買わないです。安いレコードでもいいのがあって、ジグ・ジグ・スパトニックとか大好きなんですけど、大体は100円レコードのコーナーに入っていますからね。ああいうケレン味だけは山程あるものに異常に惹かれまして。
—スタークローラーもケレン味たっぷりですよね。
掟:初期のスタークローラーは今よりダークで、ポピュラリティがそこまでない感じ。ロサンゼルスの薄暗いライブハウスのなかで、身長188cmの女の子が血へどを吐きながらギャアギャア言ってるんですよ。「わあ、すっげぇアンダーグラウンド」と思って(笑)。ただ、彼らがバンドを始めた頃は(メンバーの平均年齢が)15、6とかですよ。10代がやっているだけあって、よく見るとやっぱり可愛いんですよ。
—顔つきも幼いですしね。
掟:だからこそ、ラフ・トレードというニューウェイブにとっては老舗だけど、今となってはビッグなレーベルが目をつけてスターに育てたくなる気持ちもよくわかる。アロウには生まれつきロックスターのイビツな感じと、アイドル的で愛される素質が同居しているんですよ。そういう素質を持っている10代の女の子が、オジー・オズボーンのライブを観て急にロックに目覚めると。自宅にウィッチクラフトっていう、黒魔術の儀式に使う粉とか道具まで買いそろえたりして。
この投稿をInstagramで見るArrow(@arrowdewilde)がシェアした投稿 - 2019年 3月月27日午後5時23分PDT
—アロウにお会いしたこともあるんですよね?
掟:そうですね。2018年の3月に『別冊少年チャンピオン』の連載でインタビューをやらせていただいて。アロウは1999年の4月24日生まれだから……そのときはまだ18歳! モーニング娘。19でいうと佐藤優樹と同い年!
—誕生日までスラスラと(笑)。
掟:実際、日本だとアイドルの年齢じゃないですか。オフですっぴんだったのもあって、「うわー子供!」って感じで。
starcrawlerアロウ・デ・ワイルド単体取材!アロウちゃんはあんこが入った和菓子が好きでいちご大福を食べたそうですが、本当に欲しいのはガチで蛇が瓶に入ってるハブ酒らしいのでこれからライブに来られる皆様ハブ酒差し入れよろしくお願いします(未成年だから飲めないけど)! pic.twitter.com/Q13u1s2qRF— 掟ポルシェ (@okiteporsche) March 7, 2018
—アロウとはどんな話をしたんですか?
掟:意外とマジメなんですよね、ちゃんと政治のこととかも考えていて。だからバカ話には乗ってこなくて、アクビばっかりしてましたけど、オジーの話をしている時だけは目がキラッとしてました。昔、『BUBKA』の「オジーの悪魔道入門」という企画をやりまして。オジーに取材してガイコツを咥えてもらったりして、俺があとで写真にキャプション付けるっていう。オジーは最初、ヨボヨボしながら歩いてて「大丈夫か?」って感じだったのが、トイレから戻ってきたら「よし、やるか!」とノリノリになって。明らかに何か入れたなって(笑)。その話をすごく羨ましがっていましたね。
『Devour You』のカラフルな変化
—アロウ以外のメンバーについてはどうでしょう?
掟:やっぱり大きいのは、曲を作っているヘンリー・キャッシュ(Gt)ですよね。彼がものすごく才能があるんですよ。ポピュラリティを持ったロックンロールを作る才能っていうか。
—ジャック・ホワイト。
掟:そうだそうだ。ホワイト・ストライプスも根底にあるものはブルースだったりするじゃないですか。スタークローラーもバンドを始めた当初よりも、もっと自分たちのオリジネーション、ロックの根源的な部分に近づいていってるんだなと思いました。それに、ヘンリーも見た目がいいですしね。このバンドをやっていくために学校も中退して。
ヘンリーが愛用ファズを解説している動画
—音楽オタクっぽいところもあるみたいですね。
掟:ステージでも3弦ギターを使ったりしてますしね。「なんで3弦なの?」って訊いたら、「Why not?」(いいじゃん!)って言ってましたよ。あと、テレキャスのボディの裏にステッカーが貼ってあって。なんて書いてあるんだろうと思ったら「Boobies make me smile」、おっぱいは僕を笑顔にさせる!
—ひどい(笑)。
掟:中野ブロードウェイのお土産屋さんで売ってる、ひどい文言のグッズみたいな。こんなのでまだ喜べるんだっていう(笑)。
—でも、曲作りのセンスはたしかなものがある。
掟:彼の作る音楽って当初はストゥージズだとか、もう少しダークなパンクロックの雰囲気を持っていて。俺としてはマッドハニーと通じるものを感じていたんですけど、新しいアルバムはかなりカラフルになっていましたね。
バンドのYouTube最多視聴回数を記録している、1stアルバム『Starcrawler』収録曲「I Love LA」
『Devour You』のリードシングル「Hollywood Ending」
—デビューアルバムは金太郎飴っぽい内容でしたが『Devour You』は曲のレパートリーが広がりましたね。
掟:メロディのしっかりした「これ普通に売れちゃうんじゃないの?」みたいな曲もあれば、ちゃんとテンポの速い曲もあるし、ライブ映えするダークな曲もある。これまでのファン層とは違うところに訴えかけているような曲も多いですよね。今は意図的にいろんなタイプの曲を入れたいのかなって。1stアルバムは以前からプレイしてた曲の寄せ集めで出来ちゃうものですけど、2ndになると一からアルバムを作ろうとして作っているわけで。そういうバリエーションを持たせたかったんでしょう。
—前作はほぼ一発録りだったのに対し、ニューアルバムは音楽的にも作り込まれていて。変に丸くなったわけでもないし、ワンパターンを繰り返すわけでもない。
掟:ロックンロールの基本的なところも押さえつつ、カントリー的な曲も入ったりしていて。ただ思うんですけど、血へどを吐いてダークな曲を歌う人たちって、ブラックメタルとかで山ほどいるじゃないですか。でも、「No More Pennies」みたいなカントリー&ウェスタンっぽい曲でやってたら、怖いっちゃ怖いですよね? これはこれでおもしろいんじゃないかな。そういう落差もこのアルバムによって生まれそう。2ndアルバムとしては、これで正解なんじゃないですか。ストレートな感じのロックアルバムだと思いますね。
—ジャケットは前作に引き続き、アロウのお母さんこと写真家のオータム・デ・ワイルドが撮影したそうです。
掟:股間の真ん中にバラっていう。実の娘になんてディレクションしてんだってね(笑)。やっぱりお母さんも身長が高くて、一昔前のスーパーモデルみたいな体型だったらしいです。おじいさんも有名な写真家でジミヘンとかを撮られていて、お父さんはバンドマンだし、ロックンロールをやるうえではサラブレッドな家柄ですよ。「お母さんと一緒に仕事するの恥ずかしくない?」ってインタビューで訊いたら、「何言ってんの?」みたいな感じ。そこはもう、アメリカ人と日本人の違いなんでしょう。俺だったら自分の母ちゃんと一緒に仕事したくないけどなー(笑)。
日本で見たスタークローラーの衝撃
—話を少し戻すと、2018年1月にデビューアルバムが出たあと、3月に初来日ツアーが行われました。
掟:俺は東京の2公演に行きました。渋谷CHELSEA HOTELの追加公演が一番最初で。
—それまでに動画を見まくってたそうですが、やっぱり生は違いましたか?
掟:そうですね、有り難みがありますよね。188cmいいですねー!
—やはりそこ(笑)。
掟:最高ですよねー。特にあの腰骨ね! 腰骨が浮いて前に突き出てるんですよ。腰骨が浮いた人って日本じゃなかなかいないので。エヴァンゲリオン初号機にすごく似てるんですよね。最初から暴走状態で出てきた感じ。たぶんエヴァのファンにはウケると思います。
腰骨とエヴァっぽさがよくわかる動画
アロウが監督を務めた「Loves Gone Again」のMVは、ジャパン・ツアーのライブ映像を中心に構成
—初来日の頃から熱狂的なファンが多かったそうですね。掟さんが上坂すみれさんに提供した「チチキトク スグカエレ」の歌詞も、この時のエピソードに由来していると聞きました。
掟:たまに俺のイベントに来てくれる、40代後半くらいのアイドルオタがいて。スタークローラーのライブで彼と会ったら、「本当はここに来てる場合じゃないんですよ」って。「どうしたの?」って訊いたら「今、親父が死にそうで。でも、明日も掟さんのトークライブがありますよね? それ絶対に行きたいんですよねー」って。それで、翌日に親父が亡くなったのに、結局俺の出演するトークライブが終わって……7、8時間は経ってたのかな? やっと自分の兄弟に電話かけてましたよ。「親父死んだ」って。
—どうしようもない(笑)。
掟:そういう人がファンのバンドです、スタークローラー(笑)。父が危篤でも観に行く、その価値があるっていう。
—その数カ月後にスタークローラーのフジロック出演が決まったときは、「シスターズ・オブ・マーシーの時はなんとか堪えたけど、今回はさすがに観たいなー」とツイートされてました(※)。
※1980年にイングランドのリーズで結成された、ゴス/ポジティブ・パンクの大家。当初は中心人物のアンドリュー・エルドリッジがギターとドラムを兼任していたが、「ドクター・アバランシュ」なるドラムマシンをメンバーに迎えて独自のスタイルを築いた。2011年に結成30周年を記念した世界ツアーが行われ、その一環でフジロックでの初来日が実現。
掟:フジロックとなったら、チケットと交通費だけで何万円もかかるし、シスターズ・オブ・マーシーのためだけに行くのはなーと。実際の来日のときの画像も見たんですが、アンドリューも丸坊主になって、なんかドンキで売ってそうな白い半袖パーカー着て出てきて、四方に向かってお辞儀してたとかで、佇まい的にはゴシックの欠片もなかったですね……。昔のバンドが懐メロやるだけじゃ、さすがに行かないかなって。
—他の出演者には興味なさそうですしね。
掟:普通のバンドは嫌いなんですよ。フジロックに出ているバンドは家族連れでも安心して見られる普通のバンドがほとんどですから。だから客としては、本来だったら行かないですよね。でも、スタークローラーは初来日の時点でフジロックの話を小耳に挟んでいたので、これはなんとしても仕事を絡めて無理やり行こうと。そしたら、本当にスタークローラーのレポートだけでOKいただけて(耳マンに掲載)。SMASHさんは懐が深い! ありがとうございます!
—よかったですね!
掟:それだけじゃ悪いんで出店のレポートとかもしました。「こんなに美味しい油そばがあるんですよ!」みたいな(笑)。実際に行ってみたら、フードや娯楽施設が充実してて、ライブ観なくても全然楽しめました。フジロックに対する認識が間違ってたなって。


スタークローラー、2018年3月のTSUTAYA O-nest公演にて(Photo by Kazumichi Kokei)
※その他のライブ写真を見る
—スタークローラーのライブはどうでしたか?
掟:いやー、これは言うべきではないかもしれませんけど……アロウちゃんの乳首がガッツリ透けてまして……。
—ああ……(苦笑)。
掟:アメリカ人だからノーブラでも気にしないのかな。初来日の時も乳首がビンビンに立ってて「オワ、なんじゃこりゃー!」って。で、それをツイートしたあと、アメリカに帰ってからのライブを観ると、ずっとブラジャーしてたんですよ(笑)。たぶん、レーベルの方がお伝えいただいたのかと……。
レーベル担当:伝えてないです! ウチの会社でも「乳首見えてる」ってザワザワしてました。
掟:じゃあ国によって違うんですかね? 日本じゃ透けてるけど台湾じゃ出さない、みたいな。フジロックではまた透けてましたし。
—そんなバカな(笑)。
掟:あと、ヘンリーがその日の気分でテキトーな服を着てくるのも面白い。初来日のときも、ライブ終わりに出てきたと思ったらホテルのガウンを着て。お前、どこに泊まってるかバレバレじゃねーかって! フジロックでは祭絆纏と麦わら帽子。とにかく子供でバカなんですよ。パンクロックは「10代の音楽」と言いますけど、彼らはほんっとに初期衝動のまま。今の時期に会えてよかったなーって。なかなか歳をとると若いバンドに出会う機会ってないですから。それが非常に嬉しいというか。
—「ロックンロールの未来」と言われるのも頷けます。
掟:ロックは死んだといわれて久しいわけで。今はロックバンドという構造自体、なかなか成立しづらいと思うんですよね。仲いいか悪いかわかんないのに、音楽性が近いからって集まって他人と一緒に曲をやんなきゃいけないっていう、そのシステム自体が非合理的じゃないですか。今の若い子はヒップホップやったり、自分でトラック作ってテクノやったり、シンセサイザーで作る音楽の方がずっと身近ですよね。そんな時代に、こういうロックでしか出せない魅力満載の、ケレン味だらけのバンドが出てきてくれるなんて思ってもみなくて。ちょっとLAにも興味が出てきましたもん。こんなバンドが今出てくるのはなんでだろうって。
来日公演の展望、注目すべきは「ブリッジ」
—特に好きな曲とかあったりしますか?
掟:やっぱりライブ映えする曲が好きになるんですよね。「この曲だとこのアクションがつく」っていうのが1セットになっているので。これまでのライブはカオスな感じでしたけど、構成はガッチリ決まっていたんですよ。ライブ終盤の「Train」でアロウが血反吐を吐いて客席に飛び込み、戻ってきたかと思ったらラストで「Chicken Woman」をやって、最後のテンポが速くなるところでまたギャーとかいって客席に飛び込んでいって、気付くといなくなってるっていう。ステージ上も客席もカオスになったところで、ヘンリーがギターをメチャメチャに弾いたあと、観客をステージに上げてギターを弾かせるっていうギターウルフみたいなことをやってて。最後グダグダんなって終わるのも若くて清々しくて(笑)。
—まだアルバム一枚しか出してなかったから、持ち曲も限られたでしょうしね。
掟:そうそう。だから今は、その辺も崩してきてるのかなー。2ndアルバムの曲も早くライブで観てみたいですね。ハッキリ言っちゃうけど、このバンドはライブ観ないとしょうがないです。CDやレコードだけ聴いても、魅力の10%くらいしかわからないと思う。
—12月から来日公演も始まりますが、どんなことを期待していますか?
掟:ステージアクションでいらないことをたくさんやってほしいんですよね。そんなの目指していないと思うんですけど、できればプラズマティックス(※)みたいになってほしくて。ステージ上で車が爆発するとか、マネキンをぶった切るとか、オジー・オズボーンでいうと客席に向かってバケツの水ぶっかけるとかありますけど、そういうギミックも使いながらライブでウケるバンドになっていった方がいいと思うんですよね。
※1977年にニューヨーク市で結成されたハードコア・バンド。チェーンソーや爆薬を使った過激なステージや、ウェンディ・O・ウイリアムズ(Vo)が乳首にテープを貼っただけの姿で歌うなど、数々の伝説を残している。
—ステージアクションといえば、アロウのブリッジも楽しみですよね。
掟:ビックリしますよね、体半分に折りたたんでもまだデカイ! 脚立みたいですもんね。アレに登って電球替えられますから。そのくらい高いんですよ。
この投稿をInstagramで見るSTARCRAWLER(@starcrawler)がシェアした投稿 - 2018年12月月6日午前5時57分PST
—(笑)。初来日の時は全公演ソールドアウトでした。
掟:以前のスタークローラーは「少ないけど熱狂的なファンのいるバンド」っていう感じだったと思うんですね。そのあと、2ndアルバムがもっとダークなものになっていたら、きっとそのまま神格化されたんだろうけど、彼らはポピュラリティの方に針を振っちゃった。だから今は、もっといろんな客層に向けてるのかなって。それこそ、アロウが好きなオジーやKISSも、変な格好してるけど曲はまともなポップスじゃないですか。そっちの方にどんどん歩み寄っていってるのかなと。
—その流れもあってか、今回は会場もふた回りくらい大きくなっています。
掟:前回のライブを観れた人は幸運ですよね、あの狭いキャパシティのなかで。今回の規模でも、この先は観られなくなるんじゃないかな。とにかく、今の状態を観ておいた方がいいバンドですよ。ケレン味のあるものが好きな人は絶対好きになるから。90年代のプロレスにおけるデスマッチとか、ああいうケレン味に満ちているんで。ブリッジもぜひ観ていただきたいです。
—あとは当日、掟さんが応援している姿も見てもらって。
掟:ダハハハ! まぁ一番前にいるんでね! チケットの整理番号も異常に若いんで。やっぱり最前でも真ん中のほうにいないと、アロウが口から吐いた血糊を顔で受けられないから。浴びたい、血糊を浴びたーい!

『Devour You』タワーレコード購入特典のコンドームを渡され、「最近使ってないな……」とボソリ。(Photo by Toshiya Oguma)
<来日公演情報>

STARCRAWLER JAPAN TOUR 2019
OPEN 18:00 / START 19:00
料金:前売¥6,000(スタンディング・税込・ドリンク代別途)
※チケット整理番号付き※未就学児童入場不可
東京:2019年12月4日(水)恵比寿LIQUIDROOM
Support Act : No Buses
大阪:2019年12月5日(木)梅田BANANA HALL
Support Act : THE ティバ
名古屋:2019年12月6日(金)名古屋CLUB QUATTRO
Support Act : SULLIVAN’s FUN CLUB
詳細:https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10445
<リリース情報>

Starcrawler
『Devour You』
発売日:2019年10月11日(金)
レーベル:ROUGH TRADE / BEAT RECORDS
国内盤CD RT0074CDJP ¥2,200+tax
国内盤特典: ボーナストラック追加収録/解説・歌詞対訳冊子封入

ロマンポルシェ。
『男の22周年ハンパしちゃってごめんツアーTOU・MEI・HAN』
2019年11月29日(金) 名古屋HUCK FINN
※GUEST LIVE:ZIGUEZOY
2019年11月30日(土) 大阪SOCORE FACTORY
詳細:https://blog.excite.co.jp/porsche/29673835/