オジー・オズボーンが7月22日、76歳で死去したことを受け、7月5日のオジー・オズボーン最終公演にも出演したメタリカが、SNS上で追悼の言葉を捧げた。

彼らは、バンドとしての成功のきっかけを作ってくれた人物として、オジーに心からの感謝を表している。


「メタリカにとって、オジー・オズボーンという存在がどれほどの意味を持っていたか、言葉にするのは不可能です」とバンドはInstagramで述べた。「ヒーロー、アイコン、パイオニア、インスピレーション、メンター、そして何より友人。彼とシャロンは僕らを信じ、僕らの人生とキャリアを変えてくれました。大舞台での戦い方を教えてくれただけでなく、同時に温かく、迎え入れ、惹きつけ、全てにおいて素晴らしい存在でした」

ラーズ・ウルリッヒが明かす、オジーとの生前秘話

ドラマーのラーズ・ウルリッヒは、2023年に出演したハワード・スターンの番組でこう語っていた。「オジーは”これからブレイクしそうなバンド”をツアーに連れていくことで知られていました」。1986年、メタリカが『Master of Puppets』をリリースした直後、オジーと妻シャロンはメタリカをツアーに招待し、そのチャンスを与えたという。

「その5年前までは、俺とジェイムズ(・ヘットフィールド)はまだ何をしてるか分からないような状態だった」とウルリッヒは振り返る。「でもオジーたちが呼んでくれて、気がつけばアメリカのアリーナでプレイしていたんだ」「まさに転機となる時期だった。ビッグリーグでの初体験だったし、オジーと一緒に時間を過ごし、トップレベルのエネルギーに触れたことで、俺たちも”メジャーリーグ”にいる実感が湧いたんだ」

当時のツアー中、メタリカはサウンドチェックでブラック・サバスの曲を演奏していたが、それを聴いたオジーは「自分をからかっているのか」と受け取ったことがあったという。だがウルリッヒは、「本当はステージに上がって一緒に歌ってほしくてやったんだ。それが俺たちの夢だったから」と明かしている。

その夢はのちに実現する。
2009年のロックの殿堂入りイベントでは、オジーとともに「Iron Man」や「Paranoid」を演奏。そしてつい先日、7月5日にイギリス・バーミンガムで開催されたブラック・サバスとオジーの最終公演「Back to the Beginning」にも出演し、「Hole in the Sky」(『Sabotage』1975年)や「Johnny Blade」(『Never Say Die!』1978年)をカバーした。

【動画】メタリカとオジー、夢の共演ライブ映像

追悼メッセージの最後で、メタリカはこう締めくくっている。「この喪失に深い悲しみと衝撃を覚えています。シャロンやご家族、バンドメンバー、そして彼の多くの友人たちに心から哀悼の意を表します。オジーが遺してくれたレガシーは計り知れず、彼の不在を私たちは痛切に感じることでしょう」

ブラック・サバスもリーダーであった彼に敬意を捧げ、ジャンルや世代を超えたアーティストたち──スラッシュ、エルトン・ジョン、モーターヘッド、マドンナ、バスタ・ライムス、ヤングブラッド、ポスト・マローンなどが、オジーとの共演や思い出を振り返りながら、ヘヴィメタルの開拓者に追悼の意を表している。

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From Rolling Stone US.

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