パブリック娘。『アクアノート・ホリデイ』の全曲試聴ムービーを公開した。
制作陣のほかchelmicoや安位薫らからコメントも到着しました。そして7月6日には、恵比寿BATICAにて緊急リリパを開催することが決定。 TOSHIKI HAYASHI (%C / Pistachio Studio) ("川""LOVE""どうする"楽曲提供)  彼らとは20代の中頃、毎週一緒にステージに上がって来た友達です。  今回もめちゃくちゃなことを歌ってるけど、共感できるパンチラインが沢山ありました。例えば「朝までクラブはちょっとシンドイ」とか…歳だね(笑)。  ブレずに続けて行くことは凄く大変なことだけど、このままあるき続けよう~。
 あと、"PS8"のリリックが現実になりそうで怖いです。 のもとなつよ (Solid Afro / ウエル) ("川"コーラス参加)  クラブとか行ったことないし仲間とワイワイとか苦手だし、音楽をやっていなかったら間違いなく彼らとは出会わなかったと思います。  だから余計に惹かれてしまうのかもしれないです。  各メンバーのキャラ立ちがすごいところ、ユーモアと切なさのバランスが大好きです。  今作では大人になる、ということもごく自然にプラスされて、ぐっときました。  "空"、よかったです。
 アルバム発売ほんとうにおめでとうございます。 ESME MORI (Pistachio Studio) ("空"楽曲提供)  chelmicoのワンマンライブが終わったあとサイタツくんと飲んで、そこで彼が「一緒に曲を作ってください」と言ってくれました。それは"空"という名前の曲になりました。とても素敵な名前だと思います。自分にとっても大切な1曲になりそう。  アルバム発売おめでとう! 及川創介 ("泡"楽曲提供)  パブリック娘。
に出会ったのは高崎での〈New Action!〉のパーティーだったかな。  俺はCICADAっていうバンドで出演していて酔っていた。  パブリック娘。も酔っていた。  イベントが終わってから朝方に皆でこってりしたラーメンを食べた。  それから仲良くなっていったと思う。
 この曲("泡")はCICADAのワンマンライブでパブリック娘。にオファーした時に一緒に作った曲。  3人のリリックと歌声は飾らない良さがあって、俺はGOMESSと曲を作った時とは違う高揚感を味わっていた。  「いつか音源にしよう。」  タロウちゃんにそう言われて約束してから何年か経った。  バンドは解散したけれど、この曲はパブリック娘。の熱意で世に投じられる事になった。
 ラブソングという普遍的なテーマを、飾らずに等身大で表現したリリックを聴いて、俺はその背景を、よりロマンチックに彩りたくなった。バンドのアレンジよりもキラキラと光らせて、聴いている人がどんな景色を見ていても、その音と言葉に入っていけるようにと願いを込めました。  パブリック娘。ステキなラブソングを一緒に作ってくれてありがとう。 城戸あき子 ("泡"フィーチャリング参加)  3月某所、パ娘。のrecにて 「頭のメロの歌詞変えたい!」  太郎さんから詞を受け取る 「じゃ、あっちゃん次歌ってみよっか」 「いい感じ! これでオッケー!」  え! もういいの!? 早!  帰りに皆はコンビニ前でアイスを食べていたっけ。
 そして今、完成版を聴く。  チル。でもどこかエモい。そんな1枚が出来てた。 Felix Idle ("白夜"楽曲提供)  ("白夜"は)2014年の梅雨に練馬区の学生寮に住んで Masters At Work とか Washed Out を聞いてたころに作っていた一曲。サンプルは確か Coltrane とかだと思う。あんまりにもその時に自分が作ってた他のトラックと違っていたけど、日本の夏にぴったりの出来だったから、ダメ元で知り合いの清水に送った。気に入ってもらえた上に、こんな素敵な曲に仕上がったのが凄く嬉しいです! Mamiko (鈴木真海子 / chelmico)  エネルギーがすごい。ひとりベッドの上で目を閉じてアルバムを通して聞いて、一本映画を観た後の脱力した状態になった。  最高にイカした作品。超カッケー音楽。  今までもこれからも私はパブリック娘。が大好き。わたしは一生この人たちには追いつけないんだと思う。 Rachel (chelmico)  目が悪くなってきたのでよく目を凝らした。  あたりはお水でいっぱいだ。  向こうの島には3つの影が見える。  音楽が聴こえる。  もう少し近づきたくてジャボジャボ泳ぐと 水の中から振動が伝わってきて、なんだか心地いい。  泳ぐことを途中で諦めて、空を見つめながらただ浮いていた。  音楽は止まらない。  いつのまにか眠っていたみたいだ。  夢の中のことはなんでかすぐ忘れちゃうけど、私には分かったよ。  あれは…あの影は…パブリック娘。だ!!! 野田努 (ele-king)  しぶとい奴らだの~ 有馬和樹 (おとぎ話)  しょうもないことばっかり言ってるようで  ちょっとだけ胸に残ってしまう言葉が  それはそれはたくさんある。  そんないい感じの言葉が  ちょうどいい緩さのビートに揺れてしまって  それはそれは  しょうもない僕らに刺さって刺さって  口あけたままリピート。  時代が生んだパブリック娘。の新章は  脱力したまま最前線へ。  いいアルバムを届けてくれて  感謝感謝。 希代彩 (女優)  生きていて時々言葉にならない感情を覚える事がある。  例えばすごく綺麗な景色を見た時とか、誰かを好きになった時とか。  私はその感覚をすごく大事にしているのだけど、簡単になれるものじゃない。  天邪鬼だし。  でもこのアルバムは久しぶりにその衝動を与えてくれた。  太郎さんありがとうございます。 藤村明世 (映画監督)  めちゃくちゃかっこよかったです。"水槽"がすごく好きでした。その次の"鉄道"も。  2つ考えました。  ①  夏の昼間にクーラーの効いた部屋で寝落ちした時に見た夢みたいなアルバム。  ②  海岸沿いのドライブデートでも、  どこかの海に浮かびながらでも、  寝苦しい灼熱の真夜中でも、  夏中聴いてたい彩度高めなトロピカルなアルバム。 安位薫 (グラビアアイドル)  パプリック娘。『アクアノート・ホリデイ』リリースおめでとうございます!  私は高校1年生の頃からパプリック娘さんの曲をよく聴かせていただいています。  今作もめちゃめちゃカッコいいです! パプリック娘さんだからこそ描き出せるこの唯一無二サウンド! 一度聴いたら頭から離れません。。いくら感想を伝えても伝わらないと思うので、とりあえず早く聴いてください!笑  ちなみに私は"水槽"という曲が好きです^ ^ フカーツ (ブロガー)  彼らの過去作の中で僕が1番好きな曲"25mプール"がそうであるように、夏と水とパブリック娘。は相性が良い。  初期プレステゲームのタイトルから水中の浮遊感と休日というテーマを抜き出して(ニクイ!)、短くて意味深な曲タイトルから唐突に金魚目線になる可笑しなリリックまで遊びに遊んだこのコンセプトアルバム、とにかく気持ちが良かったです。風鈴に負けない清涼感とニトリのひんやりブランケットに匹敵する肌触りを兼ね備えたサウンドに彼ら3人がリレーするくすぐったいユーモアもまた心地良く。  ジャケもいいし、夏のドライブのお供に必ず持っていきます。きっと、切なくはなっても寂しくはならないね。パ娘。がいてくれて嬉しい。 あにきゅう (おはコロチューバー)  さいとう君、セカンド発売おめでとう!  俺もフィッシュマンズとかヴェルヴェットのバナナとか休みの時よく聴くから、さいとう君がこのアルバムでしようとしてること、わかる気がするよ~!  最近はチャリ乗るときにゴールドリンクとかよく聴いてる!  俺がこのアルバムでヘビロテするとしたら、12曲目の、パーリィーについての歌かな("白夜")。電気っぽくて泣けた。  発売前に聴かせてくれてありがとう! めっちゃ嬉しかった。 Yackle (DJ / プロデューサー)  パブリック娘。さん、2ndアルバムリリースおめでとうございます!  中学校を卒業して初めて行った東京のイベントでchelmicoの2人に紹介してもらって出会った辰也さん。  それから高校1年の夏休みの終わりごろに遊びに行った「1st アルバム『初恋とはなんぞや』リリースパーティー」。  高校卒業と同時にリリースした僕の1st アルバムにも参加してくださりと、僕の高校時代はパブリック娘。さんで始まり終わりました。  そんな最高のグループが最高のアルバムをまた…特に、"鉄道"は、イヤホンを片側ずつで聴けば1曲で2曲聴けるというパブリック娘。さんにしか作れない激ヤバ曲です。  おじいちゃんになっても仲良くして下さい!!! 1010 (MGF)  よく「〇歳になったけど、子供の頃は〇歳ってもっと大人だと思ってた」なんて言いますが、傍から見れば立派な大人になってたりします。けどなんか釈然としないからそんなことを言ってるのかもしれません。  パブリック娘。だって大人になってる。  あんまり変わってないように見えて、音や言葉の選び方、ジャケや曲名、声…みんなちゃんと歳を重ねてる。  でも変わらないものもあって、それが彼等の魅力なのかもしれません。 森心言 (Alaska Jam / DALLJUB STEP CLUB)  いつから夏が始まって、いつ夏の終わりが来るのか。  夏休みがたっぷりあった学生時代から遠く大人になった今でははっきりと意識しなくなりました。  無限で、無敵で、無謀で、ギラギラの、キラキラの、あの頃の夏。  パブリック娘。を聴くとそんな景色ばかり思い出して胸がキュンとしてしまうのは、僕が彼らの大学の先輩だから、というだけじゃないと思うだよなぁ。  今年の夏はこのアルバムのリリース日(2019年7月3日)からという事にしたいと思います。また遊ぼう(一緒に曲とか作ってさ)! basho (CBS / Pistachio Studio)  令和元年 夏  彼らのアルバム・サンプルを一聴して、過去の楽しかった夏のちょっと忘れかけてた思い出とかまで浮かんで来ちゃって、今年も尊い季節が始まっちゃったなあ~なんて思いました。ほぼ同世代の彼ら、今までの作品も着色なく彼らのシズル感が溢れていた。それが前作からこうも時間が経って新作となるとフロウにビート、歌詞の内容や空気感の描写まで眩しいくらいに磨かれていた。大人の青春って感じ。過去のその楽しかった夏のちょっと忘れかけてた思い出とかより、いやそれがあったから今年の夏こそもっと楽しくなる。  そんな気持ちになれたアルバムでした。  さて、これからどうする? NOLOV (JABBA DA FOOTBALL CLUB)  このアルバムについて、どう思う? ってコンビニ前とかで話したい気持ちです!  一回聴いてみて話さない? これ見てる人。 ASHTRAY (JABBA DA FOOTBALL CLUB)  パブリック娘。(以下パ娘)との出会いはYouTube。2009年の明治学院大学の階段でライブしている映像を見て、「なんかよくわかんねえけど…かっけえ!!」と思ったのを昨日の事のように覚えてる。  2016年に出した1st ALBUM『初恋とはなんぞや』でも3人は独自の自由なトピックスやワードセンス(特に下ネタ)で驚きと笑い、そして勿論かっこいいラップで同業者としても刺激を与えてくれたね。  そして今作。正直、トラックリストに並んだ曲名を見たときに不安になった。「あれ、パ娘の個性が無くなっちゃったのかな?」って。特に4曲目の"LOVE"。パ娘が愛を歌うって想像するのが難しかったし、PLAYボタンを押すのを少し戸惑った。まあ蓋を開けてみたら全曲を通してパ娘は全く変わっていなかったんだけど。  2019年。歳はどうしても重なるもので、3人共過ごす日々の生活もだいぶ変わっているはず。パーティーから抜け出した3人は、世間一般的な社会人とさほど変わらない日常を過ごしている。でもそんな毎日も、文園太郎・清水大輔・齋籐辰也が切り取りラップをしてくれれば、10年前の明治学院大学でのライブ映像で感じた、えも言われぬワクワクをずっと与えてくれるってこのアルバムで確信させてくれた。  かっこいいぜパブリック娘。 ちゃんもも◎ (天照大桃子 / バンドじゃないもん!)  いつも、いつまでもみんなのマイメンでいてくれるパ娘がとても好きです。 心が救われる~!  リリースおめでとうございます! futatsuki (TREKKIE TRAX)  令和元年、俺たちの大好きなヒップホップユニットがちょっぴり大人になって凱旋!  学生から社会人になったタイミングでリリースされた前作から、濃厚な人生経験を積んできたであろう3名の成長がリリックの節々から感じられる。  ネット世代と呼ばれた俺たちもいよいよ三十路に突入し、人生について考えることが増えたけれど、パブリック娘。が歌うメロウでアーバンな人生賛歌は必聴! Kick a Show (シンガー)  いつも愉快で優しいお兄さん達は、平成が産んだ令和式スチャダラパー。それはいい意味で。  怪しげなイントロから一曲目が始まった瞬間、1人で笑ってしまいました。これもいい意味で。  何でだろう、パ娘の世界に引き込まれると自然と笑顔になれるんです。  "どうする"でニヤけ、"空"でウルっとする。 口角が上がっても目頭が熱くなっても何を思っても全てはいい意味で。  『アクアノート・ホリデイ』の奥深さを感じました。 CHIAKIZZ (でぶコーネリアスEX)  物事を長く続けるには決心が要るし、最高潮でやめる美学もある。竜宮城やネバーランドは築けているかもしれない、現実と時を映して!  ″ショットガンキス″や″PS8″を披露したライブでニヤっとした。  発売したら買うね! TJO (DJ)  半径数メートルの等身大のリリックは刺さる以上に「それな!」って共感して、聴いてて何度もうなづいちゃいました。  トラックも懐かしくもフレッシュさがあり、バラエティーに富んでて軽快かつポップに聞ける良い意味での「気の置けない」アルバムに。  今年の夏のリピートリスト入りました(^ω^) スガナミユウ (GORO GOLO / 下北沢THREE店主) 『友だちといつまでもふざけ続けるために』  パブリック娘。の2枚目のアルバムがリリースされる。  パブリック娘。の大好きなところは、生き方も考え方も違う3人が集まって音楽を作り続けているところです。  3人で遊ぶ感覚、自分たちのノリを持ち続けてそれがブレてない。  大人になって友だちとふざけ続けるのはすごく難しい。  仲の良かったメンツで久々に集まったらすぐ前の空気に戻れる。  とは、いかないこともありますよね、現実は。  あいつの下ネタはもう聞くに耐えないとか、いつまであの芸人を崇拝してんだとか、あいつがウヨっちまったとか。  考え方がズレていったり…。  なんというか、友だちだった自分たちの関係を忘れていってしまうわけです。ふざけ方もノリもバカバカしさもエモさも、生活の中に埋もれていってしまう。  それは成長でもあるけれど、友だちだったら話せるといいよね、どんなことも。  彼らが友だちで居続けるための手段としてラップ・ミュージックがあるのかもしれません。  それは奇跡のようなものです。 ps.  ぼくも最近自分のバンドで「それから、どうする」という曲を作ったのですが、今の世の中を生きている者同士、ほんとこれからどうしよう~、どうなっちゃうんだろ~ってみんな思っているんだなと彼らのアルバムを聴いてリンクしました。  マジでどうなっちゃうんだろうね、おれたちの未来は。  パブリック娘。の3人がいつまでもありのままのverseをキックできる世の中であるといいなと思います。  発売おめでとうございます! 重田笑依 (ブロガー)  2016年夏。毎年楽しみにしているフジロックへ向かう車中、友達が突如かけたパブリック娘。“おちんぎんちょうだい”に「何これ!?」ってなったあの瞬間。「出ないのに!?」っていうフラストレーションと、「今聞く!?」っていうツッコミが使われていない方の脳みそフンダン混み居る中、曲が終わる頃にはすっかり私もドはまりしていて、帰ってからどのアーティストが良かったとか、このタイムテーブルがどうのなんのと想いを馳せるよりかは、あのフレーズが頭の中にはずっとあって、私の2016年のフジロックは完全にパブリック娘。一択で思い出のページが出来上がっている。  そこから斎藤さんのツイッターが個人的にすごく好きになっていて、現代ニュースへのアプローチ、自身が持つ意見の端的さなどがもはや坂上忍よりも辛辣かつ的確で私になんかは持っていなかった言葉の使い方に彼らのラップさながらドキッとさせられた。  更にダイレクトに表現されているのがパブリック娘。の中においてだと思うし、これらの新曲は斎藤さんのキャラクターだけではなく個々の逸材が爆発しているから困っちゃうくらいもっともっと好きになってしまう。  ノン・ヒップホップ・ジェネレーションにとってはラップの硬さや思い描くラウドさの概念に引っ張られ聞かずじまいになっている人も多いと思うが、特に近年、日本国外問わずジャパニーズ・ヒップホップが注目されているのはパブリック娘。にも共通する日本語の心地よさや緩さ、日常ベースで共感できるリリックのハメ方。きっと本質的に地頭の良い音楽こそ、気取りやセンス云々なく誰でも自由に聞く事が出来るからなんだろうなと1曲目のインストから続く #2 “PS8”で絶対的な確信を持つ。“プレステ8が出る時”と云うおとぎ話のようなモチーフの中からも、ちょっと砕けた表現がとっかかりにあって。ああ、この緩さが心地良いんだよなーと耳からうつつを抜かしていると、しっかり現実の賢さや将来への目覚ましい自由さの架け橋があって、なぞなぞのとんちを聞いた時よりもパブリック娘。のリリックを聞いた時の方がスッキリするのは何故だろう。明日も堂々とふざけてやろうとか、未来永久的に面白いことをし続けなくてはと暴君的にワクワク心を芽生えさせてもらえる。  また言葉のサウンドだけでなく、ビートの攻め方もパブリック娘。の絶大なる魅力で#11"空"のムーディー感にはコロッと抱かれてしまう切なさにも(更に文園さんの野太いトーンが合間ってまた儚く…)度肝を抜かれる。先入観にあるラッパーへの[ギャングスター偏見]がバサッと切り落とされるメロディーにまた二度抱かれる想い。  女子から顔面人気なKOHHにだってない、彼ら独特な文系男子の胸の内が垣間見れる曲目。山ちゃんがモテるように、こういった【精神おしゃクソヤロウ】が実はリアルな現実モテている実情を彼らは知っているのだろうか?  2019年夏は、蕎麦食って昼寝なんてしていられない!!! 渋谷の歌ヒロ行って今すぐパブリック娘。みたいな男子と化粧崩れながらオールデート決め込みたいものです!!!! 金田康平 (THE ラブ人間)  3年前にリリースしたパブリック娘。のファーストアルバム『初恋とはなんぞや』は、いかにも聞き応えのある平成の日本語でのヒップホップ。おそらく音楽ディガーとして名を馳せるならば、必見のレコードといえる。  しかし、多大の睡眠を要する者、わずかの金を惜しむ者、(限られた人生の中で)無謀であることへの偏見を持つ者にとっては少々難ありと言うべきだろうか。  さらに表層的な部分にしか目のいかない稚拙な人間には、理解が及ばないとはっきり言うべきだろうか。それとも理解しようと努力を惜しむ、またはつきあいたくない、とはっきり言うべきなのだろうか。  そんな方々にも理解が及ぶ『アクアノート・ホリデイ』がリリースされる。これは「浮遊感・水中・休日」といったキーワードをアルバムコンセプトとして作られたとのことなので、ヒップホップ的価値観においては亜流であり、肩の力がほどよく抜けたサウンドは、先ほどの稚拙な人間にも染み込んで入ってくるわけである。  とりわけM3"川"は忘れることのできない曲になりそうだ。ここに出てくる主人公は少年から大人に移り変わる時の、男にしかわからない悲しさがあって、ぼくはこの美しい曲を何度も聴き返した。  古代ローマの哲人皇帝、マルクス・アウレーリウスは極めて内省的な陣中手記である『自省録』を書き残したことで知られている。それは例えばこんな内容だ。  「エピクテートスがいったように『君は一つの死体をかついでいる小さな魂にすぎない。』」  または  「毎日、他人の窓の下で立小便をしているような連中に、立小便できないようにしつけられた人間の悲しさがわかるだろうか。」  しかし、マルクス・アウレーリウスは良きローマ皇帝ではあっただろうが、決して幸福な人間ではなかったようだ。  「すべてかりそめにすぎない。おぼえる者もおぼえられる者も。」  彼の哲学は要約すると、そのようなものなのだ。  "川"で文園は自らのバースをこう締める。 「夕日のグラスにビールを注ぎ、今日も生まれた日の夢を見る」  彼は自分と周りの環境と置かれた状況について考察し、個人的な虚しさを、そう結論づける。  齋藤もまた、「~俺も変わったよとっくのとうに~どこいったっけ。たぶん捨てた」と歌う。  そのように"川"のなかで元少年たちは、マルクス・アウレーリウスのように生きている。単調で無個性でがまん強くあろうとすることは、ある種の断念の上に成り立つ、平凡さを装った美学上の意識である。  清水のリリックにあるように「~好きな景色が奪われたり、なかった道が開かれたり ~」という意識を持つことも、やはり「人生は山あり谷あり~きっと最後はプラマイゼロ」であるとすることも、その決定は一種の諦観である。  彼らは孤独なのだ。誰もがいつかは死ぬのだし、みんな孤独なんだから、傷つけ合うことなんかない。  これがパブリック娘。からのメッセージである。  もちろん月並みだ。  でも、月並みなだけに、まとわりついて離れない。 内田聡一郎 (LECO)  パブリック娘。のライブを初めて観たときの衝撃は忘れない。まさに縦横無尽。予測不可能なパフォーマンス。そんな中、耳に残るトラックにMCの軽快な声。  待望の新作を聴いてこれまたニヤニヤしてしまった。  ライブに行くのが楽しみだ。