中国メディア・経済観察網は5月31日、中国家電大手の海信(ハイセンス)が、また日本メーカーを買収したと報じた。
記事は、海信が31日に発表した公告で、同日に日本の車載用空調大手・サンデンホールディングスの第三者割当増資を引き受けて議決権の75%を取得、正式にサンデンホールディングスの支配株主になったことを明らかにしたと伝えた。
そして、サンデンホールディングスについて、東京証券取引所の上場企業で、自動車空調用コンプレッサーや空調システムで世界をリードしていると紹介。2019年の車載用空調コンプレッサー販売シェアが世界第2位だったとしている。
また海信について、17年に東芝のテレビ部門を買収したほか、18年にはスロベニアの家電大手・ゴレニアを買収しており、海外企業の買収を積極的に進めていると説明。異なる文化を持つ他国企業の買収、統合経験を蓄積しており、今回のサンデン買収にあたっても速やかな事業引き継ぎの段取りが取られていたことを伝えた。
記事は、サンデンが第三者割当増資で得た資金を事業再生計画に基づき業務や運営の再建に用いるとともに、新エネルギー自動車関連製品の開発、生産設備投資強化に使用する予定であると紹介。さらに、海信との相乗効果により材料の集中調達によるコストの低減、中国事業の開拓加速を進めていくとした。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)