中国は海外に移民する人が多い国の1つだ。世界中に華人や華僑がいるように、中国からの移民者数はインドなどと並んで世界有数の規模と言われている。


 国連によれば、世界中の移民を受け入れているのは主に欧州や米国だ。中国から他国に移民する人は多いのに、他国から中国に移民する人が多くないのは一体なぜなのだろうか。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、「中国に移民してくる外国人は非常に少ない」とし、その理由について考察する動画を配信した。

 配信者の中国人男性は、「中国で暮らしていると、誰かが『米国へ移民した』、あるいは『オーストラリアへ移民した』というのはよく聞く話だ」と紹介する一方、「誰かが中国に移民してきたという話は聞いたことがない」と指摘した。もし、中国に移民してきた人がいれば、「ニュースとして取り上げられるに違いない」と述べており、これは誇張だとしても、中国に移民してくる外国人は非常に少ないことを強調した。

 では、なぜ中国人は他国に移民するのに、外国人は中国に移民しないのだろうか。配信者は「中国は移民国家ではない」ことを挙げた。移民国家の特徴は、国土が大きく人口が少ないことで、例えば米国は広大な土地があっても開発する人が少ないので、移民を受け入れて開発するのだと説明した。

 しかし、中国は国土も大きいが人口も多いと指摘した。そのため、移民を受け入れたら仕事を奪われるだけなので移民を歓迎されないとしている。しかし、「素養の高い人材の移民は歓迎する」とし、「一緒に美しい中国を建設しよう」と呼び掛けた。

 確かに、中国は人口が多いので移民を受け入れる必要はなく、移民政策も採用していないが、仮に中国が移民を受け入れることにしたとしても、中国への移民を希望する人がどれほどいるかは未知数ではないだろうか。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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