週明け21日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比25.31ポイント(0.72%)高の3559.79ポイントと3日続伸した。2022年1月以来、約3年半ぶりの高値水準を切り上げている。

 大型インフラ投資が材料視される流れ。チベット自治区を流れるヤルンツァンポ川の下流で19日、世界最大級の大規模水力発電ダムが着工した。同プロジェクトの総投資額は約1兆2000億人民元(約24兆8200億円)に上る。恩恵を受けやすい関連銘柄に買いが先行し、指数を押し上げた。政策期待も持続。廖岷・財政部副部長は18日、均衡のとれた対外貿易を維持しながら、消費主導の経済モデルに移行していく考えを明らかにした。中国では月末までに、下半期の政策方針を決定する中央政治局会議が開かれる予定。追加の景気刺激策が打ち出されるとの見方も広がっている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、電力設備・工事やゼネコン、素材などインフラ建設関連の上げが目立つ。東方電気(600875/SH)や中国電力建設(601669/SH)が10.0%(ストップ)高、中国能源建設(601868/SH)が9.9%(ストップ)高、特変電工(600089/SH)が6.7%高、中国中鉄(601390/SH)が4.6%高、中国交通建設(601800/SH)が4.4%高、安徽海螺セメント(600585/SH)が10.0%(ストップ)高、中国アルミ(601600/SH)が5.4%高、宝山鋼鉄(600019/SH)が3.7%高で引けた。
 証券株も高い。東方証券(600958/SH)が5.0%、華泰証券(601688/SH)が3.1%、東呉証券(601555/SH)が3.0%、中国銀河証券(601881/SH)が2.3%ずつ上昇した。
エネルギー株、不動産株、公益株、消費関連株、運輸株、自動車株、ハイテク株なども買われている。
 半面、銀行株はさえない。興業銀行(601166/SH)が1.7%、上海銀行(601229/SH)が1.5%、中国工商銀行(601398/SH)と中国建設銀行(601939/SH)がそろって0.9%ずつ下落した。医薬株、保険株も売られている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.57ポイント(0.60%)高の262.05ポイント、深センB株指数が7.10ポイント(0.57%)高の1261.92ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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