日本の家電メーカーは、今では中国の家電市場ですっかり影が薄くなったが、1990年代の中国では日本ブランドの家電が大人気だった。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、1990年代に製造された日本製テレビを分解する動画を配信した。
配信者は中国の家電修理工で、顧客から買い取った日本製テレビを分解している。配信者によると、当時顧客は約1万元(約18万円)で購入したそうだが、配信者は50元(約900円)で買い取ったという。
動画では、そのテレビの外枠を外して内部の様子を撮影しているが、いくつもの基盤が整然と並んでいるのが分かる。配信者は「20年以上前のテレビだが、分解してみると一目見ただけで日本の電子産業が非常に進んでいたことが分かる」と感想を述べている。
これを見た中国のネットユーザーから「この型のテレビは当時1万元以上だったが、当時の中国人の一般的な月給は100元(約1800円)にも届かなかった」とのコメントが寄せられた。当時はいかに日本製テレビが高級品だったかがよく分かる。また、「実際のところ、当時でも1万元の価値はなかったよ。中国人の虚栄心が価格を釣り上げたんだ」との指摘もあった。
ほかには、「このブランドのテレビは普通の修理工には直せない。でもほとんど壊れないから心配なかった」という人や、「分解するなんてもったいない。コレクションとした方が良い」との意見もあった。日本の家電製品は中国で影が薄くなってしまったとはいえ、今でも評価は高く、ブランド価値は健在だと言えそうだ。