米株安が嫌気される流れ。先週末の米株市場では、米利上げ継続の警戒感が強まり、主要指標のNYダウが3日続落した。中国指標も気がかり。中国では今週から7月経済指標の発表が相次ぐ予定だ。8日に貿易統計、9日に物価統計、15日に鉱工業生産や小売売上高、中期貸出ファシリティ(MLF)金利など。金融統計も15日までに公表される。もっとも、下値は限定的。中国経済対策の期待感が根強い中、指数は前引けにかけて下げ幅を縮小した。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が10.4%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が7.0%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が6.6%安と下げが目立った。
セクター別では、医薬品が安い。上記した翰森製薬のほか、中国生物製薬(1177/HK)が6.2%、華潤医薬集団(3320/HK)が6.1%、緑葉製薬集団(2186/HK)が5.3%、石薬集団(1093/HK)が5.0%ずつ下落した。産業統制の強化が警戒される。
中国の保険・証券セクターもさえない。新華人寿保険(1336/HK)が4.2%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.1%安、中国人寿保険(2628/HK)が2.6%安、中信証券(6030/HK)が2.1%安、中信建投証券(6066/HK)が1.9%安で引けた。
半面、石油・石炭セクターはしっかり。中国海洋石油(883/HK)が3.3%、中国石油天然気(857/HK)が2.5%、中国石油化工(386/HK)が1.9%、エン鉱能源集団(1171/HK)が3.0%、中国神華能源(1088/HK)が1.1%ずつ上昇した。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.56%安の3269.66ポイントで前場取引を終了した。医薬品株が安い。不動産株、消費関連株、素材株、運輸株、インフラ関連株、金融株なども売られた。半面、エネルギー株は高い。公益株、ハイテク株の一角も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)