前日の好地合いを継ぐ流れ。中国経済対策の期待感や、当局の相場支援スタンスが材料視されている。「両会」(全国政治協商会議と全国人民代表大会)の開幕を来週に控え、追加の景気刺激方針が打ち出されるとの期待も広がった。ただ、上値は重い。中国経済の先行き不安がくすぶっている。朝方公表された今年2月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.1となり、前月の49.2から低下した。景況判断の境目となる50を5カ月連続で割り込んでいる。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。LED部材トップメーカーの三安光電(600703/SH)とインターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)がそろってストップ(10.0%)高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が7.6%高、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)の聞泰科技(600745/SH)が7.3%高、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が7.1%高で引けた。中国当局は人工知能(AI)を中心にハイテク産業の振興に注力している。政策支援の動きが期待された。
軍事関連株もしっかり。
半面、不動産株はさえない。格力地産(600185/SH)が2.0%、保利発展控股集団(600048/SH)が1.9%、華遠地産(600743/SH)が1.6%、光明地産(600708/SH)が1.0%ずつ下落した。エネルギー株、医薬株、公益株、空運株も売られている。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.83ポイント(0.70%)高の263.18ポイント、深センB株指数が0.63ポイント(0.06%)安の1076.19ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)