24日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比259.77ポイント(1.38%)安の18608.94ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が96.54ポイント(1.44%)安の6605.24ポイントと4日続落した(ハンセン指数は約2週ぶり安値)。売買代金は1267億1200万香港ドルとなっている(23日は1299億3540万香港ドル)。

 前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。米長期金利の上昇や、米中対立の激化懸念が投資家心理の重しとなっている。米インフレ鎮静化には時間がかかると指摘される中、昨夜の米債券市場では、米10年債利回りが急上昇した。米国では利下げ先送り観測が広がっている。金融政策で米国に追随する香港でも、金利の高止まりが警戒された。また、欧米と中国が制裁関税引き上げの応酬を続けていることも依然として不安視されている。
(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が8.9%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が8.2%安、スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が6.2%安と下げが目立った。
 セクター別では、本土・香港の不動産関連が安い。上記した碧桂園服務のほか、万科企業(2202/HK)が8.7%、遠洋集団HD(3377/HK)が8.0%、中国奥園集団(3883/HK)が7.4%、恒隆地産(101/HK)が4.3%、新世界発展(17/HK)が3.4%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.7%ずつ下落した。万科企業については、格付け会社のフィッチ・レーティングスが23日、同社の投資判断を引き下げたことも嫌気されている。フィッチは、年初来の販売実績が予想を下回り、流動性が縮小していると指摘した。ただ、万科企業は23日、招商銀行(3968/HK)などの金融機関から200億人民元(約4330億円)のシンジケートローン契約を結んだと報告。
流動性の懸念がやや緩和されるとの見方もある。
 食品飲料セクターもさえない。中国蒙牛乳業(2319/HK)が4.4%安、農夫山泉(9633/HK)が3.1%安、統一企業中国HD(220/HK)が2.4%安、康師傅HD(322/HK)が2.2%安で引けた。
 半面、中国の発電セクターはしっかり。華電国際電力(1071/HK)が6.0%、華能国際電力(902/HK)が3.6%、中国電力国際発展(2380/HK)が3.1%、華潤電力HD(836/HK)が2.8%ずつ上昇した。
 本土マーケットは続落。
主要指標の上海総合指数は、前日比0.88%安の3088.87ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。ハイテク株、消費関連株、医薬株、素材株、金融株、インフラ建設株、軍事関連株なども売られた。半面、発電株は高い。エネルギー株、電力設備株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)