29日前場の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比158.07ポイント(0.63%)高の25156.89ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が60.43ポイント(0.68%)高の8977.36ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は1840億6870万香港ドルに縮小している(28日前場は2108億3310万香港ドル)。

 米長期金利の低下基調が好感される流れ。米インフレ懸念がくすぶる中でも、9月利下げは確実視されているため、米債券市場では、長期金利の指標となる米10年債利回りの低下が続いている(債券価格は3日続伸)。連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は28日、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ再開することを支持する考えを再び示し、今後3~6カ月の間に追加利下げする可能性にも言及した。また、中国景気の鈍化が懸念される中、当局は足もとで、景気刺激や産業支援の動きを強めていることも改めて材料視されている。
 ただ、上値は限定的。きょう29日に主力上場企業の阿里巴巴集団HD(アリババ:9988/HK)や比亜迪(BYD:1211/HK)、中国工商銀行(1398/HK)などが決算報告するほか、週末31日に、国家統計局などによる8月の中国製造業PMIと非製造業PMIが発表される。様子見ムードも漂った。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)と家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)がそろって6.6%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が6.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、産金・非鉄が高い。霊宝黄金(3330/HK)が15.6%、中国黄金国際資源(2099/HK)が10.2%、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が6.6%、江西銅業(358/HK)が10.2%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.7%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が2.2%ずつ上昇した。江西銅業は業績動向が手がかり。同社の中間業績は20%増益と堅調で、中間配当の実施方針も明らかにした(前年同期はなし)。

 家電やスポーツ用品など消費セクターもしっかり。海爾智家のほか、海信家電集団(921/HK)が2.5%高、創維集団(751/HK)が1.8%高、361度国際(1361/HK)が4.7%高、中国動向(3818/HK)が2.1%高で引けた。
 リチウムや動力電池の関連銘柄も物色される。寧徳時代新能源科技(CATL:3750/HK)が7.1%高、中創新航科技(CALB:3931/HK)が5.7%高、江西カン鋒リ業集団(1772/HK)が3.3%高、天斉リ業(9696/HK)が1.8%高で前場取引を終えた。EV(電気自動車)の銘柄群も軒並み買われている。うち、理想汽車(2015/HK)は4.4%高。同社の4~6月期決算は調整後利益が3%減だったが、嫌気する売りは限定された。
 他の個別株動向では、セメント大手の中国建材(3323/HK)が6.0%高。同社の中間決算は純損益が黒字に転換した。
 半面、半導体やクラウドの銘柄群はさえない。華虹半導体(1347/HK)が5.5%、ASMPT(522/HK)が2.8%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.3%、微盟集団(2013/HK)が3.4%、金山雲(3896/HK)が2.3%ずつ下落した。華虹は中間決算の7割減益が嫌気されている。
SMICの中間決算は36%増益と堅調だったが、政策期待を追い風に前日は上場来高値を更新したこともあり、利益確定売りにおされた。
 本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%高の3849.76ポイントで前場の取引を終了した。医薬が高い。消費関連、保険、自動車、資源・素材なども買われた。半面、半導体は安い。不動産、公益、海運、銀行も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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