10月10日、北京で日中韓三カ国による首脳会談が開催され、朝鮮半島非核化をめぐる6カ国協議の早期再開へ向けた協力や、持続可能な発展の実現への協力のほか、鳩山首相が提唱している「東アジア共同体」構想を長期的目標とすることで一致した。

 「東アジア共同体」構想とはEU(欧州連合)のように、東アジア地域を統合したブロック経済体の構築を目指すというものだが、鳩山首相は日中韓を中心とした東アジアが集団安全保障体制とともに通貨の統合も実現すべきとしており、実現には解決すべき問題は多い。


 この「東アジア共同体」構想について、中国人たちはどのような見解を持っているだろうか。多くの中国人ブロガーたちが「東アジア共同体」構想に対する自らの意見をブログに掲載している。

 そのうちの一人、ブロガーの滔滔不絶氏は「実現するのは表面的な協力のみで終わるのではないか。なぜなら協力関係の前提には相互信頼が必要だが、日中韓の民衆の間における隔たりは周知の通りだからだ」としているほか、singularpointというブロガーは「オバマ大統領が核兵器のない世界を提唱しているのと同様に、東アジア共同体は日本の地位向上のための口実でしかない」と語るなど、アレルギー的な反応や実現の可能性を疑問視する人は少なくないようだ。

 日本政府は「東アジア共同体」構想について、日本や中国、韓国の他にASEAN諸国やインド、ニュージーランド、オーストラリアの範囲で構成を考えているのに対し、中国はASEAN+3(日中韓)の枠組みを軸にすべきと主張するなど、「東アジア共同体」の構築を長期的目標とすることで一致したとはいいながらも、解決すべき問題は多いようだ。(編集担当:畠山栄)

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