本作は「第2回・沖縄国際映画祭(2010年3月開催)」にて上映されており、来日した丁晟(ディン・シェン)監督、主演男優・劉承俊(ユ・スンジュン)、主演女優・林鵬(リン・ポン)に話を聞いた。
――日本では沖縄で初上映されましたが、その時の感想を教えてください。
リン・ポン:とにかく緊張しました(笑)。舞台挨拶があったので話したいことをあれこれ考えていましたが、ステージに上がると緊張して、あまり話せなかったんです(笑)。
スンジュン:映画という文化を通して、国際交流ができ嬉しかった。言葉は通じなくても心は通じ合えると実感しました。大感激しましたよ。
監督:舞台挨拶を終えた後、実は後ろに座ってお客さんと一緒に最後まで映画を見たんです。笑わせたいシーンやアクションシーンの見せ場など、みなさんに伝えたいメッセージを表現したところでは、思い通りの反応を得られたのでとても嬉しかったです。日本の映画ファンは礼儀正しいですね。静かに映画を見てくださって、私たちを大歓迎してくれた。沖縄国際映画祭に出席したことは、素晴らしい思い出になりました。
――本作のストーリーは、ジャッキー・チェンさんが20年間温めた構想とのことですね。監督にお聞きしますが、ジャッキーの構想を聞いてどう思いましたか? また大作に取り組むということで、プレッシャーはありませんでしたか?
監督:ジャッキーは確かに20年間、このストーリーを考えていました。でも僕に話してくれた内容は、とてもシンプルで時間にすると1分程度のもの(笑)。ストーリーの始まりと終わりを、ジャッキーは考えていたんですね。なので中心になるストーリーは僕が考えて、脚本を書き上げました。ジャッキーに見てもらったらとても気に入ってくれたので、監督ができるのは僕しかいないということになりました。なので引き受けたんです。
――スンジュンさんが演じた文公子は冷酷な悪者という印象でしたが、実は悲しい運命を背負っていましたね。演じる上で苦労した点を教えてください。
スンジュン:一番大変だったのは、やっぱり言葉でした。僕は韓国人で、中国語はネイティブではありません。4カ月前から役作りを始めて台詞も覚えましたが、現場では変更ばかり。
――この映画に出て来る女性は、たった1人。大きな存在感を放つ、歌姫を演じたリン・ポンさんは大変だったでしょうね。
リン・ポン:大きなプレッシャーを抱えていました。私もこの作品が映画デビュー作で、撮影当時は撮影現場の状況さえつかめない状態でした。頭がぼ~っとして、なにがなんだかわからないことがよくあったんです。一番感動したのは、ラストシーンの撮影の時にジャッキーさんとリーホンさんが私を待っていてくれたこと。
――最後に日本の観客に、見どころなどメッセージをお願いします。
監督:日本で上映されることを、光栄に思います。
スンジュン:平和の尊さを表現した映画です。コメディの中にラブストーリーの要素を入れた作品はありますが、平和を願うメッセージを入れるのは簡単ではありませんよ。それから僕は、ジャッキーさんの映画はほぼ全作見てきましたが涙を流したのはこの『ラスト・ソルジャー』が初めて。これまでのジャッキーとは違う姿が見られるので、見て楽しんでください。
リン・ポン:日本の若い方たちがこの映画を見た後に、平和は分かち合う物と理解してくださるといいなと思います。日本と中国だけではなく、全世界が平和であることが何より素晴らしいこと。そんな思いを込めて作った作品です。これからますます世界中が仲良くなり、平和な世界を築いていくことをみんなで願っていきましょう。
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