映画『ラスト・ソルジャー』…“平和とはなにか?人生とはなにか?”を考えさせられる作品に
2010年秋に日本公開が決定した、ジャッキー・チェン主演の話題作『ラスト・ソルジャー』。戦国時代を舞台に、歩兵と将軍の生きざまが描かれており、平和や人生を考えさせられる作品に仕上がっている。「第2回・沖縄国際映画祭」で来日したディン・シェン監督、主演のユ・スンジュンとリン・ポンに話を聞いた。<br><br>【関連写真】<br>・<a href="http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0224&f=entertainment_0224_012.shtml&pt=large" target="_blank">【韓流】ユ・スンジュン、「韓国国民に許してもらいたい」心境告白</a>(2010/02/24)<br>・<a href="http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0221&f=entertainment_0221_010.shtml&pt=large" target="_blank">【華流】ジャッキー・チェン、新作『大兵小将』と共にベルリンへ</a>(2010/02/21)<br>・<a href="http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0211&f=entertainment_0211_015.shtml&pt=large" target="_blank">【華流】ジャッキー・チェン、野生動物保護を訴える</a>(2010/02/11)<br>・<a href="http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0405&f=entertainment_0405_004.shtml&pt=large" target="_blank">【華流】ジャッキーの新作『大兵小将』、ヒロインは女子大生</a>(2009/04/05)<br>・<a href="http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0307&f=entertainment_0307_005.shtml&pt=large" target="_blank">【華流】ジャッキーと共演のワン・リーホン、剣術の腕を披露!</a>(2009/03/07)<br>"(サーチナ&CNSPHOTO) 画像(1枚)
 2010年秋に日本公開が決定した、成龍ジャッキー・チェン)主演の話題作『ラスト・ソルジャー(原題:大兵小将)』。戦国時代を舞台に、ジャッキー演じる歩兵と王力宏(ワン・リーホン)演じる将軍の出会いと生きざまを描いており、“平和とはなにか?人生とはなにか?”と考えさせられる作品に仕上がっている。


 本作は「第2回・沖縄国際映画祭(2010年3月開催)」にて上映されており、来日した丁晟(ディン・シェン)監督、主演男優・劉承俊(ユ・スンジュン)、主演女優・林鵬(リン・ポン)に話を聞いた。

――日本では沖縄で初上映されましたが、その時の感想を教えてください。

リン・ポン:とにかく緊張しました(笑)。舞台挨拶があったので話したいことをあれこれ考えていましたが、ステージに上がると緊張して、あまり話せなかったんです(笑)。
スンジュン:映画という文化を通して、国際交流ができ嬉しかった。言葉は通じなくても心は通じ合えると実感しました。大感激しましたよ。
監督:舞台挨拶を終えた後、実は後ろに座ってお客さんと一緒に最後まで映画を見たんです。笑わせたいシーンやアクションシーンの見せ場など、みなさんに伝えたいメッセージを表現したところでは、思い通りの反応を得られたのでとても嬉しかったです。日本の映画ファンは礼儀正しいですね。静かに映画を見てくださって、私たちを大歓迎してくれた。沖縄国際映画祭に出席したことは、素晴らしい思い出になりました。


――本作のストーリーは、ジャッキー・チェンさんが20年間温めた構想とのことですね。監督にお聞きしますが、ジャッキーの構想を聞いてどう思いましたか? また大作に取り組むということで、プレッシャーはありませんでしたか?

監督:ジャッキーは確かに20年間、このストーリーを考えていました。でも僕に話してくれた内容は、とてもシンプルで時間にすると1分程度のもの(笑)。ストーリーの始まりと終わりを、ジャッキーは考えていたんですね。なので中心になるストーリーは僕が考えて、脚本を書き上げました。ジャッキーに見てもらったらとても気に入ってくれたので、監督ができるのは僕しかいないということになりました。なので引き受けたんです。

――スンジュンさんが演じた文公子は冷酷な悪者という印象でしたが、実は悲しい運命を背負っていましたね。演じる上で苦労した点を教えてください。

スンジュン:一番大変だったのは、やっぱり言葉でした。僕は韓国人で、中国語はネイティブではありません。4カ月前から役作りを始めて台詞も覚えましたが、現場では変更ばかり。
暗記した台詞が役に立たなかった(笑)。それから元々130分あった本作は、監督の編集で短くなりました。兄に敵対意識を持っている文公子の感情の変化も演じましたが、そのシーンはカットされてしまって残念でした! この『ラスト・ソルジャー』が僕のデビュー映画になりますが、ジャッキーさんというスーパースター、そして素晴らしい監督と一緒に仕事が出来て光栄に思います。歌手として活動してきましたが、今までのキャリアや心構えはすべて捨てて、ジャッキーさんと監督のアドバイス通りに演じたつもりです。監督の次作にも出演する予定なので、これからは言いなりにはならず、自分の意見をしっかりと出していきたい(笑)。監督が次の出演をオファーしてくれたということは、僕の演技を認めてくれた結果だと受け止めています。監督に心から感謝していますし、一生懸命がんばります!

――この映画に出て来る女性は、たった1人。大きな存在感を放つ、歌姫を演じたリン・ポンさんは大変だったでしょうね。

リン・ポン:大きなプレッシャーを抱えていました。私もこの作品が映画デビュー作で、撮影当時は撮影現場の状況さえつかめない状態でした。頭がぼ~っとして、なにがなんだかわからないことがよくあったんです。一番感動したのは、ラストシーンの撮影の時にジャッキーさんとリーホンさんが私を待っていてくれたこと。
アクションシーンを演じていた2人はとても疲れていたはずですが、帰らずに立ち会ってくれました。私が緊張しないようにと気遣って、いろんなアドバイスをしてくれたんです。ジャッキーさんは新人の気持ちを理解していて、現場で問題があった時は撮影を一旦中断して、意見交換の時間を作ってくれます。お互いに意見を言い合って、いい方に進めなさいと私に判断させました。数十人の共演者やスタッフに囲まれて、歌いながら踊る重要なシーンの撮影が一番緊張しました。動きに注意すると台詞が不自然になり、台詞に集中すると動きが固くなって苦労しましたよ。その時ジャッキーさんが「こわがらないで! 普通でいいんだから」と、声をかけてくれました。たった一言でしたが、私にとっては大きな励まし。その一言でリラックスできて、上手く演じることができたんですよ。そして山の上で1人で踊るシーンがあり、それも心に残っています。

――最後に日本の観客に、見どころなどメッセージをお願いします。

監督:日本で上映されることを、光栄に思います。
この映画のテーマは平和。世界中の人々に、この映画の持つメッセージを伝えていきたいです。僕たちが表現した平和を感じ取り、楽しく見ていただけたら嬉しい。世の中にはいろいろな問題がありますが、この映画を見て、平和について考えていただくことを希望します。
スンジュン:平和の尊さを表現した映画です。コメディの中にラブストーリーの要素を入れた作品はありますが、平和を願うメッセージを入れるのは簡単ではありませんよ。それから僕は、ジャッキーさんの映画はほぼ全作見てきましたが涙を流したのはこの『ラスト・ソルジャー』が初めて。これまでのジャッキーとは違う姿が見られるので、見て楽しんでください。
リン・ポン:日本の若い方たちがこの映画を見た後に、平和は分かち合う物と理解してくださるといいなと思います。日本と中国だけではなく、全世界が平和であることが何より素晴らしいこと。そんな思いを込めて作った作品です。これからますます世界中が仲良くなり、平和な世界を築いていくことをみんなで願っていきましょう。
(取材・文責:饒波貴子)

【関連記事・情報】
【韓流】ユ・スンジュン、「韓国国民に許してもらいたい」心境告白(2010/02/24)
【華流】ジャッキー・チェン、新作『大兵小将』と共にベルリンへ(2010/02/21)
【華流】ジャッキー・チェン、野生動物保護を訴える(2010/02/11)
【華流】ジャッキーの新作『大兵小将』、ヒロインは女子大生(2009/04/05)
【華流】ジャッキーと共演のワン・リーホン、剣術の腕を披露!(2009/03/07)
編集部おすすめ