臭素は強い酸化力・腐食性があり、刺激臭も強い。臭素が混じった空気は呼吸器官や目などの粘膜を刺激し、充血、出血、目まいなどの症状を引き起こす。
トラック積荷の臭素容器は、高さ30センチメートル、底面の直径が20センチメートルの瓶状だった。うち1つを、荷台から下ろして地面に置いたとたんに爆発した。作業員によると、高さ3メートルほどの霧を吹き上げ、日光を浴びて赤や黄色にきらめいた。同時に、強烈な刺激臭がしたという。
現場は作業員が大あわてで逃げ出すなどで混乱し、蹴飛ばされて倒れるなどでさらに容器2個が爆発した。作業員は手や、逃げる際に靴が脱げた足に臭素を浴び、化学薬品によるやけどを負った。
消防が駆けつけ、市場関係者とともに放水するなどで臭素を薄めた。
作業員らによると、事前には空の容器との説明だった。荷を積む時に初めて、中身が入っていることを知った。
運送会社は、臭素は危険物なので輸送には専用車両を使うことが義務づけられているが、容器の中身が臭素とは知らなかったと説明した。(編集担当:如月隼人)
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