ペットボトルを爆発させた家では、70歳を過ぎた父親のために、娘がしばしばワインを作っていたという。父親は酒好きだが、白酒(バイヂウ=中国伝統の蒸留酒)では度数が高すぎて健康に悪く、市販のワインには「何が添加されているか分からないので心配だ」との理由だ。
2週間前に、ペットボトル内にブドウと砂糖を入れ、栓を閉めて客間に置いていたところ、10日になって爆発した。内容物などが飛び散ったが、けが人は出なかったという。
南京金陵飯店で西洋料理副総監督を務める葛達林氏は、「発酵により二酸化炭素が発生する。圧力が高すぎると容器が爆発する恐れがある」などと説明。ペットボトルを爆発させた女性が、ブドウをいっぱいにつめ、栓を固く締めておいたことに触れ、「ブドウを入れるのは瓶の3分の2ぐらいにとどめる。栓を完全にしめて密閉するのも危ない。注意してほしい」などと紹介し、ブドウの皮の除去の仕方や、発酵が完全に終わってから容器を密封するなどの方法を披露した。
記事は「ガス爆発や自動車の爆発は時おりあるが、ワインの爆発はあまり聞かない」とした上で、「実際には2010年9月14日に河南省洛陽市内、同月17日には四川省南充市内の家庭で、自家製ワインを作っていたペットボトルやガラス瓶が爆発した例がある」と紹介した。
中国では日本のように酒税法などにもとづく管理が厳しくなく、自家製の酒をつくる家庭も時おりみられる。「原料に何を使っているかが分かり、比較的安価」であることが理由という。(編集担当:如月隼人)
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