日刊紙「中國時報(チャイナ・タイムス)」の報道によると、ジュディは父親の言葉を胸に、版画家としての作品づくりに励んだという。「1975年、25歳の時から版画を学んだジュディだったが、79年に日本語曲の「魅せられて」が大ヒット。一躍人気者となり、睡眠時間は一日4時間程度しか取れない状況だったという。版画作りをしたくても時間がなくて苦しんでいる中、“あきらめてはいけない。頑張れば良い時期がいつか必ずやってくる”と父親に励まされ、その言葉を忘れずに版画を続ける決意をしたそうだ。その努力が実り、日展に入賞するほどの腕前に。8月8日、台湾の父の日に感謝の気持ちを伝えた」とのこと。高雄在住の90歳の父親・翁炳榮さんと一緒にテレビ出演し、思い出話を語ったそうだ。
お気に入り曲の1つ「祈祷」は、父親・翁炳榮さんが詞を書いたそうで「春のような暖かな心が、みんなの中にあってほしい」と願いを込めて歌っているジュディ。「彼女の笑顔はまるで春のように暖かく、ファンにサインや記念写真を求められると気さくに応じていた。エアコンの効き過ぎで手が冷たくなった記者を見かけると、自分の手を差し出して握りながら温めていた」というエピソードも中國時報は紹介しており、台湾が誇るトップスターであることが伝わってくる。10月3日から24日までの期間、台北市内の国父紀念館で版画展を開催することも決定した。
近年日本では歌手、女優活動を控えているジュディだが、テレビや講演会への出演を続け、チャリティー活動にも参加している。版画家としては、日展入賞の常連となった。現在62歳だが日本と台湾のかけ橋となる代表的な存在として、今後もますます活躍の場が増えそうだ。(編集担当:饒波貴子・黄珮君)(写真は、2011年4月1日に香港、銅鑼湾のビクトリア・パークにて、ジャッキー・チェンの呼びかけで開催された東日本大災害の被災者救済チャリティイベントに参加したジュディ・オング(写真左)。写真提供:CNSPHOTO)