韓国SBS放送のバラエティ番組「チャク(日本語で“相手”の意味)」で、出演者が番組収録中に自殺するという衝撃的な出来事が起きた。死亡した29歳の女性は、首を吊る直前、電話で母親に「放送されたら韓国で生きていけない」と訴えていた。
複数の韓国メディアが報じた。

 同番組は複数の男性と女性が、新しい恋人を見つけるために1週間の共同生活を送るリアリティ番組。毎回12人前後が参加し、全員一般人であるため実名ではなく「男1号」「女1号」などと呼び合う。2011年に3月に放送を開始して以降、韓国で高い人気を集めていた。

 西帰浦警察署によると女性は、カップル成立場面の撮影予定前の収録を終え、宿泊施設に戻った後に2階のトイレで首を吊ったとみられている。5日午前2時10分ごろ、死亡しているのが発見された。現場には両親に向け「ごめんなさい。とても辛くて生きられない」と書かれたメモが見つかった。女性が出演した放送回は今月末の予定だったが、すべて中止になる予定。

 警察は女性の通話記録やメッセージ内容、SNSなどの調査を進めているという。

 韓国メディアによると、女性は自殺する直前に母親に電話し「撮影の仕方が強引すぎる。放送されたら韓国で生きていけないと思う」と撮影に不満を示していた。
また友人には「神経を使ったから頭が痛くて吐きそうだ」、「ほかの人はカップルになったけど私はひとりだ。ずっとカメラが付いてきて、侮辱されている」などのメッセージを送っていた。

 番組では同日、クライマックスとなるカップル成立の場面が撮影される予定だった。

 警察は、女性が相手選びの過程で苦戦していたとの供述を得ており、番組の進行に問題がなかったか確認を進めている。

 SBS側は5日、報道資料を通じ「非常に残念であり深い遺憾の意を表明する。遺族のみなさまには心からお詫び申し上げる」と謝罪した。女性と共演した出演者に対しても「深い傷を残したことをお詫びする」とし、「制作陣は事後処理に最善を尽くす」と説明した。(編集担当:新川悠)(イメージ写真提供:123RF)


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