記事は、中止されたとされる同国南東部にあるソナディアの深海港建設が実現した場合、中国の影響力がよりインドのアンダマン・ニコバル諸島に近づくはずだったと説明。
そのうえで、バングラデシュ政府が計画を中止した理由について「商業的に見合わない」としているものの、日本の支援で開発するマタバリ港からわずか25キロメートルしか離れていないことから、同国の戦略的な理由のほかにインドや日本、米国による「あおり」があったことは間違いないと伝えた。
記事はまた、インドに近い同国南西部のパイラに港を建設するプロジェクトに対し、同国との関係を強めているインドの企業を始め、約10カ国が投資への興味を示していると報道。中国企業にも建設参加を呼びかけているとした。
「一帯一路」戦略を実現するための重要地域として、中国は東南アジアや南アジアの沿岸諸国との関係づくりを加速させている。陸路では高速鉄道建設を売り込むのと同様、海路では現地政府の利益と結びつける形で港の建設プロジェクトを打ち出しており、近隣のインドや地域のパワーバランスに危惧を抱く米国、さらには日本との争いが激しくなっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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