記事は、元鉄道部部長で、現在中国鉄路総公司の総経理を務める盛光祖氏が23日、中国鉄道代表団を引率してマレーシアを訪問、マレーシア側の要人と会談して中国側の意気込みを伝える準備を進めていると報じた。
シンガポール―マレーシア鉄道は、計画全長約356.1キロメートル(うちマレーシア国内が326.1キロメートル)で、投資金額は745億人民元に上ると紹介。巨額な投資額ゆえ中国のほか日本、韓国、欧州の企業も入札に参加しており、資金不足の問題を抱えるマレーシアにとっては資金的な支援の大きさが受注先を選ぶ大事な要素の1つになっていると説明した。そして、低いコストと魅力的な融資プランで中国が優位性を持っているとした。
また、現状では同鉄道の受注合戦が再び「日中対決」の様相を呈しているとの分析が出ており、日本政府や日本企業の関係者がマレーシアに対して「売り込み」を仕掛けていると伝えた。そのうえで、「これは日本が高速鉄道プロジェクトにおいて中国に噛みついてきたなかでの1例に過ぎない」と解説。これまでに、受注が白紙となったメキシコ高速鉄道、中国が受注を獲得したインドネシアのジャカルタ―バンドン間高速鉄道プロジェクト、日本の新幹線システムを採用したタイの高速鉄道プロジェクトなどで日中両国が激しい戦いを繰り広げてきたことを改めて紹介した。
技術力や安全性の高さを強みとする日本に対し、製造コストの低さ、潤沢な資金による条件のよい融資プランを掲げて売り込みをかける中国。世界の高速鉄道受注を巡る日中両国の争いは、今後も続くことになるだろう。もちろん「日本が中国に噛みつく」というのは中国側から見た印象に過ぎず、日本が中国高速鉄道の世界輸出を妨害している訳ではない。最終的には誠意と熱意が、受注先の決定に大きく関わってくるはずである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Ping Han/123RF)
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