中国も近年、アニメ産業の発展に力を入れているが、そのレベルはまだ日本アニメには遠く及ばないのが現実だ。中国メディアの今日頭条は「中国人は日本を嫌っているはずなのに、日本のアニメは中国でなぜこんなに大流行しているのか」と疑問を投げかけた。
記事は、日本のアニメの質が非常に高いことを称賛。中国政府は10年ほど前からアニメ産業に力を入れており、「量」では日本を圧倒し、事実上のアニメ大国になったとしながらも、残念ながら「大国ではあっても強国ではなく」、アニメ強国・日本との差は「短期間で追いつけるような程度ではない」と指摘。日本と中国のアニメには質に圧倒的な差があり、その差が中国人を日本アニメのファンに仕立てあげていると論じた。
では、中国のアニメ産業のどこに問題があるのだろうか。記事は、アニメ産業のシステムに問題があると指摘。出資者が「早く儲ける」ことばかり追求し、政府の補助金を目当てに量を追求する結果、質がおろそかになり、せっかくの発展のチャンスをつぶしているという。理想的な形は日本のように「良心的かつ長期的視点」で、アニメを制作することで「ビジネスとしてではなく人に投資する」ことだと指摘した。
記事は、日本のアニメ産業システムの利点を紹介。功利を急ぐことなく、まずは漫画から始めて、人気が出ればテレビ放送、次いで劇場版、関連グッズ生産というように、顧客の反応を見ながらメディアミックスを展開する戦略が優れていると指摘し、これは中国アニメ産業が最も見習うべきところだとした。
これまでは有名な中国アニメなど聞いたこともなかったが、日本でも上映された西遊記ヒーロー・イズ・バックのように、製作に長期間を費やしたクオリティの高い作品も出てきている。中国のアニメも、いつか日本の強敵になる日が来るかもしれないが、それはまだ当分先のこととなりそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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