中国は国内で生産・精製したレアアースを日米などに輸出すると同時に、日本や米国から「レアアースを使用した付加価値の高い製品」を輸入しているという指摘もあり、資源を安売りする現状に対して不満の声が存在する。中国メディアの東方頭条はこのほど、中国はレアアースをたたき売りすべきではなく、レアアースの活用方法を日本から学ぶべきとする記事を掲載した。
記事は、中国が環境を犠牲にしてレアアースの採掘を行ってきたとしながらも、レアアースの採掘・生産では十分な利益を得られていないことを指摘。一方の日本は早くからレアアースの「戦略的備蓄」、「回収の強化」、「脱レアアース戦略」の3つを柱に対策を取り、レアアース産業で優位を保ち、レアアースの製品化で大きな利益をあげていると紹介した。
また、日本国内に大量に存在する「都市鉱山」から「レアアースを回収して再利用」する技術を積極的に開発し、レアアースに依存しない代替材料の研究開発は国家戦略にも位置付けられ、日本はレアアースという資源調達において「非常に恐ろしい成果」を挙げていると紹介し、日本のレアアース対策を評価した。
では今後中国のとるべき対策はどのようなものだろうか。記事は、「中国はレアアースを輸出することで満足していてはいけない」と指摘し、効率的かつ環境に優しい採掘、都市鉱山からの回収やリサイクルが重要であり、より少ないレアアースでさらに性能の良い工業製品を開発することで、国際競争力を高め、利益とレアアース産業における優位性を確保することを、この先数十年の努力目標とすべきだと論じた。
レアアース問題は一時的に日本とって打撃となったが、結果的には危機をチャンスに変えることになった。記事は最後に、資源の乏しい日本が「資源調達でどのような対応を行っているかを見てしっかり学ぶ」ことが肝心だと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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