日本が成長戦略の一環として、新幹線を含めたインフラ輸出を推進しているのと同様に、中国も国家戦略の1つとして高速鉄道の輸出を行っている。日本と中国がアジア各国の高速鉄道市場で受注競争を繰り広げているのは、日中両国にとって高速鉄道の輸出が重要な意義を持つためだ。


 中国メディアの学習時報は20日、中国が自国を中心とした経済圏を確立するための戦略「一帯一路」を推進するうえで、高速鉄道の輸出が大きな使命を担っていると伝えつつ、中国高速鉄道の輸出の確度をさらに高めるために必要なことについて考察している。

 記事は、中国が一帯一路戦略を実現するためにはまず、タイやインドネシア、インド、マレーシアなどの国と中国を高速鉄道で結ぶことが重要になると伝える一方、日本やフランス、ドイツ、スペインなどがアジア各国の高速鉄道市場に参入していることを伝え、「中国の高速鉄道輸出において強力なライバルとして立ちはだかっている」と論じた。

 続けて、日本は新幹線の輸出を成長戦略の一環としているうえ、中国が高速鉄道の輸出によってアジアにおける影響力を強化することを懸念していると主張。日本としては新幹線輸出は中国を牽制する意味合いもあるはずだと主張し、だからこそアジアの高速鉄道市場における日中の受注競争は「政治的な駆け引きの色彩も帯びているのだ」と指摘した。

 一方で記事は、日本は中国高速鉄道に対して「安全性に劣る」、あるいは、「他国の権利を侵害している」などと主張しているとし、日本側の主張は「中国高速鉄道の輸出に対する世論的な圧力につながっている」とした。さらに、日本側の主張を打ち消し、世論の圧力を解消するためには、中国は技術力とイノベーション能力をさらに高め、中国高速鉄道の「規格の国際化」をさらに進める必要があると論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)hulv850627/123RF.COM)


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