中国には「愛国心」を持つ人が数多く存在するが、この愛国という言葉は中国では「自分の故郷・民族・文化に対する帰属意識、アイデンティティ、尊厳と栄誉とが合わさったものであり、また、中国人が持つべき道徳情操、そして、中華民族の優れた伝統」と考えられている。

 愛国は中国という国にとって重要なものだが、中国メディアの今日頭条が25日付で掲載した記事は、日本人も愛国心を持つ国民性であり、それは日本の路上には日本車があふれていることからも見て取れると主張している。


 記事は日本の路上で見かけるのは日本車であり、中国車は1台も見かけないと説明し、しかも、中国国内で売れているフォルクスワーゲン、フォードさえ見かけることは稀と指摘したが、これは「中国車がひどすぎるからなのか、あるいは日本車が優れているからなのか」と問いを提起した。

 この問いの答えとして、日本は石油資源の乏しい国家であるため、低燃費を実現するために日本人は車を可能な限り小さくしたと説明し、そのため欧米の大型車は日本社会で市場を獲得できないと論じた。

 しかし、記事はこうした理由のほかに、日本人には真の愛国心があるという見方を示し、「日本人の愛国は決して口先だけのものではなく、実際の行動をもって愛国を示している」と主張。日本人は実際の行動をもって愛国心を示すゆえに、日本の自動車工業は非常に高い競争力を持ち、消費者たちは日本車を購入しているのだと主張した。

 記事が日本人の愛国心と日本車が日本の路上にあふれていることとを結び付けたのは、中国では愛国を唱えるつつも、実際は日系車やドイツ車、米国車、韓国車などを購入する中国人が多いからだろう。記事は中国人も日本人のように行動をもって愛国を示すようにと訴えかけているが、自動車の消費においてはさすがの愛国者たちも中国車ではメンツが立たないと考えているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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